リア‐フォグランプ【rear fog lamp】
リアフォグランプ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/01 21:08 UTC 版)
濃霧などの気象条件により視界が制限される場合、後方からの被視認性を向上させる目的で設置される赤色の灯火をリアフォグランプ(後部霧灯)と呼ぶ。 通常のテールランプよりも明るく、制動灯と同等の明るさを持つため、不必要な使用は後続車の運転者を眩惑させる。 日本やヨーロッパの保安基準では、前照灯またはフロントフォグランプのスイッチが入っていないとリアフォグランプを点灯できず、前照灯を消灯した場合はリアフォグランプは再度スイッチを操作して点灯する構造が義務づけられている。ヨーロッパでは1975年から、すべての新型車への装備が義務化されているが、フロントフォグランプの装備は義務付けられていないため、フロントフォグランプがない車種でもリアフォグランプは装備される。 一方、日本ではリアフォグランプの装備が義務化されていないこともあり、販売する全車種で装備しないメーカーもあり、乗用車ではホンダはシビックシャトル販売終了後、欧州から輸入販売する車種を含めて国内販売するすべての車種に装備していない。商用車ではトヨタのバンとトラックの一部、バスでは日野・セレガ、いすゞ・ガーラ、いすゞ・ガーラミオ[要出典]に設定があるのみとなっている。そのため日本では、輸入車を除くと装備している車両は少ない。オプションながら、日本国内で販売される日本車で初めてリアフォグランプが設定されたのは、1988年にホンダから発売された3代目プレリュードとされており、リアガーニッシュの右側に装備された。[要出典]これ以降、日本車でもオプション設定や寒冷地仕様装備としてリアフォグランプが普及し、一部の車種で標準装備となっている。 1灯または2灯が取り付けられ、2灯の場合は左右対称に取り付けられる。1灯の場合は車体中央か、道路のセンターライン寄りに取り付けることが保安基準で定められており、左側通行向けの車両では右寄りに、右側通行向けでは左寄りに設置される。加えて、ブレーキランプ(制動灯)の光源とリアフォグランプの光源とを10cm以上離すことが規定されている。車種によっては、テールランプと一体に装備する例や、片側や中央に独立した1灯のランプとして装備する例、片側をリアフォグランプ、反対側をバックアップランプ(後退灯)の非対称配置とする例がある。 明るさの基準はブレーキランプ(制動灯)と同等だが、長時間連続して点灯されるためランプ筐体は電球の発熱に対する耐性を持たせなくてはならない。したがってバックランプと同じ形状でデザインされたものでも、灯体の材質や構造などによりコストがかかっている場合が多い。光源として発熱の少ないLEDを利用する場合もある。
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