東日本大震災の影響と最期
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「レインボータワー」の記事における「東日本大震災の影響と最期」の解説
2011年(平成23年)3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の影響で塔体の一部が損傷したことから、利用者の安全確保のため営業を全面休止し、損傷箇所の調査と耐震診断を実施した。その結果、建造物の躯体そのものは1964年(昭和39年)に発生した新潟地震に充分耐久し得る設計であり、塔体・展望台とも倒壊の危険性こそないものの、極めて稀な巨大地震が発生した場合に「基礎に若干の移動が生じる可能性が否定できない」との結論に至った。 当初、耐震化改修を行った上での営業再開も検討したものの、工事には多額の費用がかかることなどから新潟交通は展望施設としての営業継続を断念し、震災以降の営業再開がないまま、翌2012年(平成24年)2月8日付で営業終了を公式発表した。 その後、塔体そのものは当面撤去せずに動態保存措置が執られていて、今後の活用法などを検討する方針であった。塔体の強度低下を防ぐため、約6年毎に錆び止め作業が実施されており、点検の際に稀に展望台を動かすことがあったのみである(最終点検運転は2017年(平成29年)2月4日の午前)。新潟交通では今後のレインボータワーの処遇について「撤去する計画はない。街のシンボルとして残すので、しっかりメンテナンスはしていきたい」としていたが、2018年(平成30年)5月、隣接するバスターミナルと万代シテイ全体の耐震改修工事の実施が決定したことを受け、同年8月末に解体を発表。新潟のシンボルがまた1つ姿を消すこととなった。 その最終営業として2018年(平成30年)8月26日まで、「ありがとうレインボータワー」を開催。展望塔としての役目を終えた後、翌日の27日より解体作業を実施。10月上旬に数回展望台が動いた後に順次取り壊され、中旬から下旬にかけて解体工事の足場が組まれていき、11月中旬からは18か所に分割する形で塔が次々に解体され、25日に西港の山の下埠頭へ破棄、28日に解体が終了した。その間、新潟日報社では新潟日報メディアシップ20階から、UX新潟テレビ21では本社屋上の情報カメラ(お天気カメラ)の映像を使い、YouTubeでは新潟日報モアの提供で8月16日から解体終了まで、ニコニコ生放送では11月13日から11月20日までの平日9:30 - 18:00の間、解体工事の捗状況を随時配信し、12月4日には解体工事の全容がYoutube上に公開された。 2021年9月、「なないろガーデン」としてリニューアルしたバスセンタービル2階の万代シテイ緑地内に展望台を基にしたモニュメントが新設され、VRを使用したタワー乗車体験やレインボータワー解体工事の捗状況を収録したVTRの閲覧がスマートフォンなどから行えるようになった 。
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