東日本大震災の犠牲者への追悼として
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「弦楽のためのレクイエム」の記事における「東日本大震災の犠牲者への追悼として」の解説
武満の「パーソナルな感情を単純に表現」した『弦楽のためのレクイエム』は、2011年の東日本大震災の後には、多くの犠牲者に対する普遍的な追悼の音楽として、いくつかの国や地域で演奏された。 震災(3月11日)の翌週、3月17日に行われたニューヨーク・フィルハーモニックの演奏会では、当初、エサ・ペッカ・サロネンの客演指揮による、ハンガリーをテーマとしたプログラムが予定されていたが、急遽、演奏会の冒頭で音楽監督アラン・ギルバート とサロネンによって追悼のメッセージと募金協力の呼びかけが行われ、続けて『弦楽のためのレクイエム』がギルバートの指揮により演奏された。 アメリカにおいては、この約1週間後、ピッツバーグ交響楽団がアンドリス・ネルソンス指揮による3月25日、27日の演奏会の曲目の一部を『弦楽のためのレクイエム』に差し替えている。また、3月27日にはドイツのハンブルクで北ドイツ放送交響楽団(現在のNDRエルプフィルハーモニー管弦楽団)による日本救援を目的としたチャリティコンサートが行われ、ここでも『弦楽のためのレクイエム』が演奏されている。なお、このコンサートの指揮もアラン・ギルバートが務めた。 4月以降も、イギリスのロンドン(4月1日)、フランスのパリ(4月10日)、ブラジルのサンパウロ(4月11日)、フィンランドのヘルシンキ(4月24日)などにおいて『弦楽のためのレクイエム』が東日本大震災と関連したチャリティーコンサートなどの演目として取り上げられた。その後もこのような形での演奏は行われ続け、東京交響楽団は2017年3月11日に「被災地復興支援チャリティ・コンサート」を行い、同団が60年前に初演した『弦楽のためのレクイエム』を開幕で演奏している。
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