更新および冷房搭載
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/05 15:39 UTC 版)
「京成3150形電車」の記事における「更新および冷房搭載」の解説
1983年(昭和58年)4月以降、3167 - 3170を最初に更新と京成初の非冷房車の冷房装置搭載が施工された。 従来の更新修繕は腐食箇所の修繕と内装材の張り替えがメインであったが、3150形では冷房搭載の他、外観・室内ともに一新した。 各車のベンチレーターを撤去し、3600形M1車(パンタグラフ設置の中間電動車)と同様の分散式冷房装置を搭載した。 前面スタイルは3600形に準じ前照灯・尾灯を腰部に配し、上部中央に行先表示器(3600形同様の20コマタイプ)、上部左右に急行灯を配した。なお、前面の種別表示器は新設したステンレス製貫通扉窓下に窓を設け、内部より従来の種別表示板を表示する方式とした。 室内は従来の「赤電」のイメージを一新し、電球色をイメージしたイエロー系クリーム色の化粧板にワインレッドの座席モケット、床材の色はグリーンとされ、3500形に近い配色になった。暖房器も反射形ヒーターに変更され、座席下の蹴込み板もステンレス製に交換されるなど、室内のほとんどが無塗装化された。冷房搭載にともない天井のファンデリア(換気扇)は全て撤去され、補助送風機として東芝製首振扇風機を設置した。この形式のみ乗務員室後部にも扇風機が設置されている(他の形式では設置されていない。また3500形ではドア付近にあるが本形式では3人掛シート付近に設置されている。いずれも設置は冷房ダクト内で国鉄103系電車の冷房車に類似する形態である)。 電動車ユニット間連結部の貫通路を狭幅とし、連結器を棒連結器から密着自動連結器に交換したことにより、2両単位での分割や4・6・8両編成への組み替えが可能になった。また、奇数号車にステンレス製貫通扉が新設され、ユニット間の妻窓は廃止された。なお、乗務員室仕切り扉は従来の再用品で、化粧板色に合わせクリーム色に塗装された。 冷房化に伴いMGの大容量化が行われ、5.5kVAのCLG-319から、3500形で使用されている75kVAのCLG-355Bに交換した。 更新は「方向幕車」から行われ、1984年(昭和59年)6月出場の3153 - 3154ユニットを最後に「方向幕車」の更新を完了した。1984年7月に出場した3183 - 3184からは行先表示器未設置の車両への施工となった。同年8月出場の3185 - 3186から、扇風機軸と吊り革支え軸が鋼製白塗装タイプからアルミ製無塗装タイプに変更された。1985年(昭和60年)6月に3174 - 3173が出場したことで当形式全車の更新が終了した。 前面レイアウトや室内配色などは、後の3200形・3300形更新車でもマイナーチェンジをした上で引き継がれた。
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