暗黒太陽ラー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/18 04:47 UTC 版)
ラーメタルの軌道に大きく影響を与えている暗黒太陽として登場。ラーメタル人によってその存在は古くから知られており、ラーメタルの古代叙事詩に記録がある。ラーメタルの接近に伴ってラーが太陽系の垂直面に来た際には地球にも影響を及ぼし、地震を引き起こした。仮に座標として上下を決めると、この時のラーの軌道は太陽系の下の方を通過する形だった。ラーに近づくとその影響で時間や空間が歪むため、物がグニャグニャして見えるようになる。漫画版では「心で見る」ことでその形を視覚的に捉えることができれば宇宙に穴が開いたように見える。ラーにはラーメタルにのみ作用する次元重力があり、その影響でラーメタルは1999年から2000年の接近を最後に太陽系を離れ、アンドロメダ銀河へと導かれていった。映画版では物語終盤で銀河系と交差するもう一つの銀河の中に存在していた。 TV版ではラーメタルと同一の軌道を描く暗黒彗星として終盤の40話より登場。強力な電磁波を放ち、彗星のように移動する超物質であらゆる物を飲み込む性質を持ち、さながら移動するブラックホールである。劇中ではその吸引力により、ラーメタルとの衝突から逃れようと地球を脱出したエリート達の宇宙船が全て吸い込まれている。ラーメタルと並んで移動していることについて雨森教授は、ラーメタルの強力な重力とラーの強い吸引力がちょうど釣り合うためだと推測している。ラーのくびきを断ち切ることでラーメタルの軌道を変え、地球への衝突を避けようとした弥生はラーメタルにいる自分の母・聖女王ラーレラの元を訪れ手立てを講じてもらうように頼んだが、聖女王はラーを神と崇めていたために拒否される。なお、TV版のノベライズ本(藤川版)では、聖女王はそのくびきを絶とうとしたが、ラーメタルを滅ぼしかねないほどのエネルギーが必要となることからそれを断念したとされる。天文台での分析により質量の分布にバラつきがあることが判明し、それを元に質量分布図が作成された結果、雨森教授は左側面の質量が弱い部分に32.4宇宙パワー以上の力を加えればラーを消滅させられることを突き止める。それを可能にするのは弥生が建造させていた大宇宙船だけだったが、ラーの電磁波でリモコン操縦は不可能なため、弥生はゴンドラを設置した大宇宙船に単身乗り込み、念力を使用してそれを動かし、ラーに突入・自爆させる。これによりラーは消滅し、地球滅亡の危機は回避されたのみならず、ラーメタルは正規の軌道に戻り、星全体を覆っていた暗雲も晴れて、ラーに呪縛されていたラーメタルをも救う事となった。
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