旗門設定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 21:13 UTC 版)
標高差 オリンピック・世界スキー選手権・ワールドカップ 男子180m - 220m、女子140m - 220m 通常のFIS競技会(下記以外) 男子140m - 220m、女子120m - 200m ユースコース U16 - 14(男女とも)100m - 160m、日本国内ではK1(男女とも)100m - 140m、K2(男女とも)100m - 160m エントリーリーグ(ENL) 男子80m - 140m、女子80m - 120m、ただし3本のレースとする場合は男女とも最低50m 旗門旗門設定は、斜面方向に対して直角に立てられるホリゾンタルゲート(Horizontal Gate)、斜面方向に対して平行に立てられるディレイゲート(Delay Gate)、減速を目的とした旗門間隔が非常に狭いコンビネーション(Combination)があり、コンビネーションはホリゾンタルゲートとディレイゲートを交互に組み合わせたディレイゲートコンビーネーション(Delay Gate Combination)と、ホリゾンタルゲートを直線上に連続して配置したバーティカルコンビネーション(Vertical Combination)がある。これらの旗門が複雑なリズム変化や斜面変化の中に、【アルペン】日本語版ICR 2021年12月版 (PDF) 803「回転(Slalom)・コースセッティング」での定めによって立てられており、その上で設定されたコースの各ゲート(旗門)を正確なターンテクニックで滑走してタイムを競う。 規則上、スラロームポールは赤と青に着色し、ターニングポールは全てフレックスポールでなければならないと定めている。その中でU16 - 14においては「軽量なフレックススラロームポール (25〜28.9mm) が使用されるべきである」としている。 旗門の幅は4m - 6mとしていて。旗門同士の間隔は、ターニングポールの配置を縦方向と横方向を組み合わせたコンビネーションした場合の間隔は6m - 13m(例外としてU16 - 14は7m - 11m)とし、縦配置のターニングポールを必ず直線配置として、バーティカルコンビネーションの時は隣接したターニングポール同士の間隔を0.75m - 1mとしている。旗門間同士の配置が離れているディレイドゲートの場合はターニングポール間隔を12m - 18m(例外としてU16 - 14は15m)としている。 旗門数・方向転換数は競技によって決められ、方向転換数を次の計算式(小数点以下は切り下げか繰り上げ)によって定めている。 オリンピック・世界スキー選手権・ワールドカップ 標高差の30 - 35% +/-3 U16 - 14 標高差の32 - 38% +/-3 ただし、特殊地形のために方向転換回数を満たせない場合の例外として、ホモロゲーション(承認)に免除が認められている。 旗門配置をコンビネーション(ヘアピンやバーティカルコンビネーション)とする場合は全てフレックスポールとなる。ディレイゲートとなるアウトサイドポール(ターニングポールと対をなす外側の旗門)についてはリジッドポールでも良いが、近年ではこの場合、アウトサイドポールを仮想として設置しなくても良いと定められている。また、旗門の設置場所に必ずカラーペイントのマーキングを行い、全競技中は最後まで消えないようにすると定めている。ただし、アウトサイドポールを立てない場合はその仮想ポイントにマーキングが施される事もある。 カラーペイントのマーキングについては、滑降・スーパー大回転ではルール上、両側の旗門を結んで方向を示すが、回転・大回転では通常は行わない。しかし最近のオリンピックやパラリンピックなどにおいては、旗門設置箇所のマーキングを基本として、ターニングポールの前後に長さ1 - 数m程のラインが施される事がある。なお、ルール上では「旗門線」と呼ばれる旗門のターニングポールとアウトサイドポール(立てずに仮想とする場合を含む)をつないだ仮想上の直線上、つまり完全なポールとポールの間を両方のスキー先端及び両足が通過すれば良いので、このマーキングラインはあくまでも踏み越すとコースアウト(旗門不通過)となる目安である。 通常は別々の斜面に2本のコースを設け競技する。2本とも同じゲレンデを使う事が出来るが、その場合は斜面の幅が40m以上ある上で旗門設定を変えなければならない。通常は2回滑走し、その合計時間で順位が決定する。 旗門設置の例外として、FISレベルの競技会を行う場合のみにおいてシングルポールスラロームと呼ばれる、アウトサイドポールを設置しない旗門設定を行う競技会が行われる事があり、この場合はFISによるシングルポールスラローム競技の規則を適用の上で、アウトサイドポールを仮想とした上で回転競技の全てのルールを適用している。
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