徴兵制の概要とは? わかりやすく解説

徴兵制の概要

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 01:12 UTC 版)

徴兵制度」の記事における「徴兵制の概要」の解説

日本の徴兵制度戸籍制度前提にしており、明治6年1月10日法では「一家主人タル者」や家産家業維持任に当たる者は兵役義務から免除されていた。戸籍法適用を受ける日本国民男性は、満20歳1943年からは19歳)の時に受ける徴兵検査によって身体能力別に甲-乙-丙-丁-戊の5種類分けられた。甲が最も健康に優れ体格標準である甲種合格とされ、ついで乙種合格丙種合格の順だ。丁は徴兵不適格な身体である場合、戊は病気療養中に付き翌年再検査という意味だ。 当初は一番体格標準的である甲種国民抽選選ばれ場合に、「現役兵」として徴兵されるとどまっていた。具体的におおよそ10人に1人から4人に1人程度であり、これらの兵士戦時体制となる前の平時訓練受けたであった戦争が始まると甲から順次徴兵されていった。しかし不公平感から全国徴兵反対運動、あるいは徴兵逃れのための不正が横行するようになった。 そのため徴兵制度は大改正され1889年明治22年)には法制度上、男性に対して国民皆兵義務付けられ甲種合格の者はほとんどが入隊した。やがて徴兵逃れ行為下火となり、逆に乙種以下とされ徴兵されない事が不名誉みなされるようになった太平洋戦争において戦局激化するにつれ、現役としての期間を終えた後の予備役後備役にあった兵士国民召集令状によって召集され大戦末期昭和20年には徴集率は九割を超えた通常現役での徴兵を「徴集」、予備役後備役での徴兵を「召集」と呼んで区別されていたが、混乱期には区別せずに「徴集」を用いることもあった。この召集制度悪用された例として竹槍事件がある。さらに第二次世界大戦末期になると兵力不足が顕著になり、文科系学生への徴兵学徒出陣)や熟練工植民地人の徴兵が行われた。 徴兵され家庭に対しては、地域単位様々な慰安会が行われたほか、労働力減少を補うために児童生徒などによる勤労奉仕農作業など)が行われた。また、企業職場単位労働力減少に対して国民勤労報国協力令による勤労報国隊動員された。 日本の降伏後は、日本軍解体されたため、徴兵制度根拠となる兵役法は、1945年昭和20年11月17日廃止された。

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