当流の茶道具を今に伝える 酒田の本間美術館
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「玉川遠州流」の記事における「当流の茶道具を今に伝える 酒田の本間美術館」の解説
酒田市御成町にある本間美術館は、日本のすぐれた美術品を公開し、その美によって日本人に誇りと自信をよみがえらせ、同時に地方の文化向上にも貢献することを趣旨として、戦後の混乱がおさまらぬ1947年(昭和22年)に開館した。1968年(昭和43年)には創立20周年を記念して新館を建設し、施設の充実にも努めている。そして、当館の館長代行を1992年(平成4年)12月8日から1993年(平成5年)3月31日まで務めたのは、『みちのく豆本』の創刊者で知られる玉川遠州流 酒田支部2代支部長の佐藤宗文(佐藤公太郎)である。 本間美術館の収蔵品は1600点程で、茶の湯関連収蔵品は120点程。所蔵品から、当流5代宗龍が徹底して道を説き道具茶を退けたため、特定の好みに偏っていないことがわかる。その中でも、高麗青磁象嵌茶碗(山形県指定文化財、12世紀中葉、もしくは12世紀後半~13世紀初)は、庄内藩酒井家より本間家に伝来し、貴人の接待に用いられ、珍重された茶碗として名を馳せているものである。本間美術館蔵の茶道具として、次の焼き物がよく知られている。唐物大海茶入(山形県指定文化財、南宋時代13世紀)、唐物茄子茶入(銘:七夕、南宋時代13世紀)、唐物文琳茶入(元~明時代、14~15世紀)、唐物丸壺茶入(元~明時代、14~15世紀)、井戸茶碗(銘:酒井、朝鮮時代16世紀、重要美術品)、瀬戸黒茶碗(銘:寒山寺、美濃、桃山時代16世紀)、長次郎黒楽茶碗(銘:さび介、桃山時代16世紀)、青磁画花文花入(中国 龍泉窯、元時代14世紀)、赤楽馬盥茶碗(樂家3代道入、江戸時代17世紀)、色絵葡萄鳥文瓢形水注(伊万里 柿右衛門様式、江戸時代17世紀)、安南染付竜虎文水指(ベトナム バッチャン窯、17世紀)など。
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