巻き返しと評価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/05 10:18 UTC 版)
「サン・マイクロシステムズ」の記事における「巻き返しと評価」の解説
一旦、後れを取ったCPUの高性能化やエンタープライズ分野への新たな訴求としてSolaris自体のオープンソース化が進められている。また、CPUに関しても、NiagaraというSPARC III相当のCoreを複数搭載したCPUが登場してきている。 この2点において、現状、次のように評価されている。 SolarisやJavaのオープンソース化が再度技術者を呼び戻しており、結果としてサーバ販売台数(サンの利益源泉)の増加に結びつき業績が回復し始めている。 マルチコアCPUによる性能強化/消費電力低減といったITの環境問題へのアプローチはCPU業界全体へと波及、IT企業の社会的責任(CSR)を果たして行く方向性を示した。 このような状況の上、新規CPUのUltraSPARC Vの開発を中止し、多くのエンジニアをレイオフしており、英語版WikipediaにおけるSUNの項目の記載にあるように、ITバブル崩壊後の動きにおいて非常に曖昧模糊とした状態と言える。この状態を抜け出すため、NECからSI・HPC分野のアライアンスを取り付け、富士通との関係もさらに深めようとしている。しかし、グリッドに対するスタンスの違いや汎用京速計算機など国内プロジェクトへの国産ベンダの方向性は明らかにサンと袂を分かつ方向に向けられており、多くの識者からは非常に厳しい見方をされている。 サンの革新性は、IT業界のビジネスモデルの変更を迫る内容も多いことから常に風当たりが強いが、多くの革新的エンドユーザーやITの本質を追究する研究者や技術者からは高い評価を受けており、IT業界において新たなテクノロジーの創作によりIT業界や市場や社会に大きな変革や影響をもたらした企業として認識されている。サンという企業自体のファンがいることも、他のITベンダーとは異なるところである。 2004年4月には長年の宿敵とされたマイクロソフトとの和解と提携を発表し、以後は相互運用性の向上を図っている 。更に2004年6月には富士通との提携を拡大し、次期SPARC/Solarisサーバの共同開発を発表した。今後のハードウェア開発は富士通、ソフトウェア開発はサンという役割分担とされる。
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