展覧会の構成とは? わかりやすく解説

展覧会の構成

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 00:54 UTC 版)

退廃芸術」の記事における「展覧会の構成」の解説

観客激増を受け展覧会期末急遽32ページパンフレット作成されたが、この冊子での作品の分類展覧会場部屋分けとは一致していない。 ミュンヘンでの展覧会は、建物二階から始まっていた。狭い階段上がった先には、第一室に掛けられ巨大歪んだキリストの磔刑像の木製彫刻(ルートヴィヒ・ギース作)が眼に飛び込み部屋に入る観客たちがこれに出くわして震え上がるように意図されていた。この第一室はほかにノルデ宗教画も並ぶ、宗教対す芸術家による冒涜テーマとした部屋だった。 第二室マルク・シャガールユダヤ人芸術家の絵が並び、彼らを蔑むための部屋だった。 続く大きな第三室は、表現主義新即物主義ダダイスムの絵を並べ、いかに彼らがドイツ女性愚弄し娼婦のように描いたか、いかに国防義務軍人大戦英雄あざけったか、いかに黒人芸術ユダヤ人たちの理想とされたか、などいくつかのテーマ設けられた。 第四室以降には特にテーマはなかったが、第五室にはとくにカンディンスキーなどの抽象画表現主義風景画が「狂気病んだ精神見た風景と言う煽り文とともに並べられた。第六室はここまで壁に書かれていた煽り文句はなく、作品購入金額美術館名が淡々とならんでいた。第七室はレームブルックの彫刻さまざまな絵画並び、「こうした人物これまでドイツ教鞭とっていた」と書かれていた。この下の1階にも彫刻・絵画のほか、版画や本などが展示されたが、オープン開会式3日後に遅れたほか、2階のような印象的な分類煽り文句はなく、ここに気付かず通り過ぎた観客多く記録余り残っていない。 壁に書かれ多く煽り文句には、例として次のようなものがあった。 共産党中央の指令下で、神聖なものを横柄にあざける第一室) ユダヤ人種魂の暴露第二室ドイツ女性対す侮辱第三室理想 - それは白痴娼婦第三室美術館お偉方はこんなものも「ドイツ人民の芸術」と呼んだ第五室会期中に第七室を中心に閉鎖入れ替え多くあったとみられるほか、抗議受けて会場から撤去され作品もあった。展示されていたムンク作品母国ノルウェー抗議があったと思われ会期中に姿を消している。またフランツ・マルク大作青い馬の塔』については、彼は第一次大戦出征し戦死し鉄十字勲章受けた英雄ではないかとの退役軍人たちの抗議があったため、以後巡回先では撤去された。

※この「展覧会の構成」の解説は、「退廃芸術」の解説の一部です。
「展覧会の構成」を含む「退廃芸術」の記事については、「退廃芸術」の概要を参照ください。

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