小鹿川
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小鹿川
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/26 18:04 UTC 版)
小鹿川・概略図 三国山 県道33号 中津貯水池 中津ダム 竹田谷川 小鹿渓 菅ヶ谷川 県営小鹿第一発電所 丹戸谷川 県道273号 東小鹿川 県道273号 段川 天谷川 澤ヶ谷川 水司谷川 割谷川 三徳川 小鹿川(おしかがわ)は三徳川の支流で、流長は16.2キロメートル(指定区間は12.7キロメートル)、流域面積は42.5km2で、流域の集落はかつて小鹿村を形成していた。。上流の小鹿渓は国の名勝に指定されている。小鹿川は加茂川に比べて、自然のままの流れがそのままになっており、上流には大きな岩があり、流れが複雑である。 源流は三国山の北麓に発し、ブナやミズナラの原生林を経て三朝町中津地区に出る。中津地区は下流の険谷に阻まれて隔絶された集落で、平将門の末裔や平清盛の庶子や安徳天皇の子孫が土着したという平家の落人伝承がある。そのほか後述するように、上流域は隠遁した武士団や木地師、鉱山師などの職業集団による限定的な開墾が行われたが、菅ヶ谷筋のようにそのいくつかは既に無人集落となって廃れている。 特に中津地区から数キロ下流の神倉までの間は、三徳川の上流と同様に、三徳山を花崗岩層まで深く侵食して複雑な急崖や渓谷を形成し、地層の褶曲もあいまって多くの滝や淵をも奇勝を成しており、昭和初期に小鹿渓として有名になった。高低差が大きい小鹿渓では、谷底と崖上で気温の逆転現象が起きており、水面付近は気温が低く高地性の植物が群生し、標高が高いほうが気温が高く南方系の植物が生えている。小鹿渓は1937年(昭和12年)に国の名勝に指定されたが、1953年(昭和28年)に鳥取県が中津ダムを建設し、水量が著しく減って大きく景勝が様変わりした。 中津ダムは渓谷の高低差を利用する発電用で、中津貯水池でためた水を送水管で下流の小鹿第一発電所へ送り、発電している。さらにその水は小鹿第二発電所で再利用される。このほか、三朝温泉の南の山中の三朝高原と称する標高300~400メートルの台地には発電用の三朝ダムがあり、三朝調整池を備えている。 神倉付近から下流側では、天神川水系としては珍しく河岸段丘が形成されている。比高60から70メートルの段丘上に、右岸側には東小鹿、左岸側には西小鹿の村が形成されているが、もとは段丘下にあった7軒の家が川の氾濫を避けて3軒が東、4軒が西側の段丘上にあがったのが発祥と伝えられている。その後、両岸から小支流を集め、三朝町片柴で三徳川に注ぐ。 源流付近から三徳川への合流地点まで県道33号が並走している。
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