小説『人造人間キカイダー The Nobel』
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「ハカイダー」の記事における「小説『人造人間キカイダー The Nobel』」の解説
ダーク・マジェスティック・エンジニアリングが大量生産を前提として造り出した戦闘型ロボットで、正式名称は「フュージティヴ・フロム・ヘル改良強化量産型第一試作モデル」。「ハカイダー」は製作者の光明寺博士がつけた開発ナンバーである。人間態の姿はサブローで、スマートフォン型の携帯端末に「コンバーション、アンドロイドモード」の音声コードを入力することで変身する。愛機は「ホワイトクロウ」。 キカイダーの左半身として設計された戦闘型ロボット「フュージティヴ・フロム・ヘル」を元に造られたロボットとして登場。動力源はカートリッジ型小型原子炉。 特撮『人造人間キカイダー』との設定の違いとして、太陽電池で動く仕様だったプロトタイプの設計を流用しているために頭部が中空である点。 指定されたターゲットを追い殺戮することを目的としているため、電子頭脳は小型化され、「悪魔回路」として胸部に格納されている。 頭部に電子頭脳を持たず、悪魔回路は殺戮命令のみを下すために思考パターンが単調であり、光明寺曰く「頭が空っぽ」というほど、殺戮のみを念頭に置いたロボットとなっている。 容赦なくキカイダーをハカイダーショットで撃ち抜こうとしたり、それを邪魔したミツコに重傷を負わせたりなど、特撮で見られたような気品は描かれていない。その一方で、光明寺の脳を移植されたままではキカイダーとの全力の勝負ができないとギルに詰め寄ったり、ミツコの将来に想像を及ばせたりなど、下劣ではない面も兼ね備えている。 光明寺博士ら開発スタッフがダークを逃亡した後、米盛チーフらを中心にして造られたボディでは命令の遂行さえ不可能だったが、光明寺による調整により、12.6秒でダーク破壊部隊のロボット3体を破壊するほどの実力を披露した。 その後ギルの目論みで、光明寺の脳を頭部に格納しキカイダーを襲い、破壊寸前まで持ち込むが、ミツコが介入したことで脳の血液交換のタイムリミットを迎え、撤退を余儀なくされる。 ダーク本社でキカイダーと決戦した際には、純然たる実力で決着をつけるために、ギルの秘書ロボットであるマリに命じて光明寺の脳を本体に戻させ、ジローやマリ同様の電子頭脳を頭部に納めてキカイダーと対峙した。電子頭脳を得たことで思考が複雑になり、キカイダーのことを「ロボットに似て非なる何か」と形容し、かつ自身に与えられた仮想生命にも考えをめぐらせるようになっている。 勝負は五分だったが、ヒトの生命を如何とも思わない態度に対し、ミツコらとの交流で生命の貴重さを知ったキカイダーが発憤。一気呵成に攻めたてられ、必殺技のデンジエンドを叩きこまれ撃破されている。その際に、キカイダーに芽生えた人間性を理解し、「貴様と戦えてよかった」というメッセージを残し爆破四散した。 前述のとおり、今作品のハカイダーは量産を前提にした兵器であるため、ダーク本社で量産されていたものの、サブローを撃破したキカイダーによりプラントが破壊され、プラントを出た最初のトラックに積まれた黒・赤・青・銀の一対以外はすべて破壊されている。
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