宣戦布告なき攻撃
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2010年9月23日、MiG-29戦闘機を含む10機の国籍不明機がセレス海上空を東に向けて飛行し、オーシア領のサンド島北西を通過するルートを通ろうとした。これをレーダーで捉えたオーシア軍は、ランダース岬上空で訓練飛行中だったサンド島空軍基地所属の第108戦術戦闘飛行隊(ウォードッグ隊)をアプローチさせた。ウォードッグ隊隊長のジャック・バートレット大尉は教官機のみで対応するとして訓練生を低空へ退避させ3機の教官機で迎撃に当たり、命令を無視して教官機に追従した1機の訓練生機と合わせて4機が国籍不明機にアプローチを試みた。残りの訓練生は通信指令室のミスにより誤った退避高度へ飛行してしまい、国籍不明機の真正面まで移動してしまった。国籍不明機は事前警告なく攻撃を開始し、退避した訓練生機の全機が撃墜された。教官機も1機が戦闘で撃墜され、基地への着陸の際に教官機の1機もクラッシュし、一連の戦闘でオーシア軍側は教官2名と訓練生6名が死亡した。一日で膨大なパイロットを失ったサンド島空軍基地では、ウォードッグ隊の再編成が実施され地上待機だった新人パイロットもスクランブル配置につかせることになった。この戦闘における国籍不明機側の損害等は不明である。 翌9月24日、オーシア領のランダース岬上空に国籍不明のSR-71偵察機が侵入した。オーシア側からの警告にも関わらず領空侵犯を続行したため、沿岸防衛隊が地対空ミサイルを発射し命中させた。損傷したSR-71は高度を落としつつ、ランダース岬南西の洋上に向かって飛行を続けた。オーシア軍はこれを強制着陸させることを目的としたラグーン作戦を開始し、サンド島空軍基地からウォードッグ隊が出撃した。SR-71とアプローチしたウォードッグ隊は無線交信し強制着陸を指示したが、西からMiG-21戦闘機で構成される複数の国籍不明機が飛来したため、ウォードッグ隊はSR-71をいったん差し置いてこれらにアプローチした。国籍不明機は再び事前警告なくウォードッグ隊に攻撃を開始し、隊長のバートレット大尉はAWACSの発砲禁止命令を反故にし部下たちに反撃を指示した。この戦闘でウォードッグ隊に被害はなく、国籍不明の戦闘機は全機撃墜され戦闘の最中にSR-71も飛行を継続できず墜落した。 2日間に渡る国籍不明機の侵入経路はいずれもユークトバニアが位置する西方からだったため、オーシア側ではユークトバニアの関与が疑われた。オーシア政府はサンド島やランダース岬周辺の戦闘を一般報道させず、サンド島空軍基地では箝口令が出された。 9月27日11時30分頃、ユークトバニアの情報船がサンド島付近を航行し、無人偵察機を複数放った。オーシア軍は船舶に帰還しようとする無人偵察機の撃墜を目的としたジャイル作戦を開始し、出撃したウォードッグ隊によって全機のドローンが撃墜された。続いて西から戦闘機部隊が飛来し、ウォードッグ隊との交戦ですべて撃墜された。情報船は対空ミサイルを発射し、バートレット大尉機が撃墜され機体からベイルアウトした。オーシア軍は救助部隊を向かわせたが、既にバートレット大尉は離脱する情報船に囚われており救助に失敗した。彼は本戦争におけるオーシア軍初の捕虜となった。 同日12時00分頃、ユークトバニアはオーシアに宣戦布告した。オーシア政府は戦争状態に入ったことを一般報道した。なお、国防総省は兵士の生命を脅かす作戦に関しては報道しないという指針を出し、一部の報道内容は規制された。
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