大気汚染と大気の清浄維持策
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「シュトゥットガルト」の記事における「大気汚染と大気の清浄維持策」の解説
微細粉塵許容限界値超過日数 @media all and (max-width:720px){body.skin-minerva .mw-parser-output div.mw-graph{min-width:auto!important;max-width:100%;overflow-x:auto;overflow-y:visible}}.mw-parser-output .mw-graph-img{width:inherit;height:inherit} 「アム・ネッカートーア」観測所における微細粉塵許容限界値超過日数 シュトゥットガルトの「アム・ネッカートーア」観測所は、毎年、1日の微細粉塵許容限界値を超えることがドイツで最も多い。この観測所では、2005年から2017年までに、PM10の1日限界値を超えることが年間41回から187回あった。さらにこの観測所では、ドイツで最も高い窒素酸化物汚染が観測され、シュトゥットガルトでは定期的に限界値の2倍の値が観測される。 2008年に、シュトゥットガルトに運転が禁止された環境ゾーン(ドイツ語版、英語版)が設けられた理由の一つであった。環境ゾーンは、23の都市管区を含む市の全域に設定されている。A8号線、A831号線の一部、2つの連邦道の区間を含むいくつかの道路区間だけが例外とされた。 2008年3月1日から自動車に対して微細粉塵ステッカーの貼付が義務づけられた。この時点以降、環境ゾーンを通行する自動車は少なくとも有害物質排出グループ2である必要があった。2010年7月1日、表示条例に則って、通行禁止処置が有害物質排出グループ2(赤いステッカー)の自動車にまで拡大された。2012年1月1日以降は、緑のステッカーが義務づけられ、有害物質排出グループ3(黄色いステッカー)の自動車も通行禁止となった。バーデン=ヴュルテンベルク州交通省は青いステッカーを導入したが、連邦交通省は2018年3月にこれを却下した。 2016年1月、シュトゥットガルト市は、いわゆる微細粉塵警報を導入した。これは市民に対して、天候の良い日には自動車を使わず、暖炉を消すよう呼びかけるものである。これ以後微細粉塵警報は、毎年10月から4月の特定の日に発令される。発令中は公共近郊交通の割引がなされる。これ以後空気の質は改善され、2020年4月15日を最後に微細粉塵警報は終了した。 こうしたすべての措置はしかし、環境汚染限界値の遵守を確実にするには十分でなかった。このためシュトゥットガルト行政裁判所は、2017年7月26日、バーデン=ヴュルテンベルク州に対して二酸化窒素の限界値を可能な限り迅速に遵守できるようにするために必要な措置を盛り込んだシュトゥットガルトの空気清浄化プランを補足拡充するよう命じた。裁判所によれば、大都市圏の窒素酸化物による大気汚染に関しては、ディーゼル交通が原因の 85 % を占める主因である。窒素酸化物を目に見えて削減するためには、特にディーゼル車両の流入量を大きく減少させることが必須である。ディーゼル車両の通行禁止と同程度の効果が得られるより穏やかな方法はなく、代替輸送機関があることから通行禁止も可能であると結論した。 2018年2月、いわゆる「ディーゼル判決」で連邦行政裁判所は、この行政裁判所の一審判決に対する飛躍上告を退け、市は空気の清浄化のためにディーゼル自動車の通行を完全に禁止することができると述べた。シュトゥットガルト行政裁判所の2018年9月21日の決定によれば、バーデン=ヴュルテンベルク州政府はユーロ-5標準のディーゼル車両に対しても通行禁止措置を拒んだことから2018年に1万ユーロの罰金を支払わなければならないとされた。バーデン=ヴュルテンベルク行政裁判所は2018年11月12日に、ユーロ-5標準の車両に対する通行禁止計画をすぐに開始しなければならないという行政裁判所の判決を認めた。 2019年1月1日以降、ユーロ-5標準以上のディーゼル車両だけが市内全域を通行することが許されていた。シュトゥットガルトの住民には3か月の移行期間が設けられた。2020年1月1日までにいくつかの道路区区館におけるディーゼル車両の通行禁止はユーロ-5標準の車両にまで拡大された。
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