南斉書とは? わかりやすく解説

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なんせいしょ【南斉書】

読み方:なんせいしょ

中国二十四史の一。南斉正史で、(りょう)の蕭子顕(しょうしけん)撰。もとは60巻だが唐代1巻逸し現存するのは本紀8巻、志11巻列伝40巻の全59巻。


南斉書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/25 05:40 UTC 版)

南斉書書影

南斉書』(南齊書、なんせいしょ)は、中国南朝について書かれた歴史書南朝梁蕭子顕が書いた紀伝体の史書。二十四史の内の一つ。原名は『斉書』であったが、李百薬の『北斉書』に鑑みて、の時代に手直しされた。

本紀8巻・志11巻・列伝40巻の合計59巻(一説には著者である蕭子顕の自叙1巻があったものの、紛失して59巻になったと言われている)。高帝建元元年(479年)から和帝中興2年(502年)までの南朝斉の歴史が記されている。また、北朝に関しては「魏虜伝」に記載されている。

蕭子顕が南朝斉の高帝の孫に当たることから、記事の内容は詳細を究めており、趙翼の『廿二史劄記』は隠諱・直書に優れているとしてその公正さを評価するが、同書の執筆対象である南朝斉の旧皇族が書いた歴史書であることから、公正さは期待できないという厳しい評価を下す歴史学者もいる。趙翼も高帝の子は大勢いるのに、蕭子顕が自分の実父である豫章王蕭嶷のために、列伝一巻の編纂(列伝第三)を行ってその人物を賞賛した事は、親孝行ではあるが歴史家の執筆態度としては相応しくないと批判している。『南史』が編纂された後は読まれる事が少なくなったと言う。

内容

本紀

  1. 本紀第一 - 高帝
  2. 本紀第二 - 高帝下
  3. 本紀第三 - 武帝
  4. 本紀第四 - 鬱林王
  5. 本紀第五 - 海陵王
  6. 本紀第六 - 明帝
  7. 本紀第七 - 東昏侯
  8. 本紀第八 - 和帝

  1. 志第一 - 礼上
  2. 志第二 - 礼下
  3. 志第三 - 楽
  4. 志第四 - 天文上
  5. 志第五 - 天文下
  6. 志第六 - 州郡上
  7. 志第七 - 州郡下
  8. 志第八 - 百官
  9. 志第九 - 輿服
  10. 志第十 - 祥瑞
  11. 志第十一 - 五行

列伝

  1. 列伝第一 皇后 - 宣孝陳皇后・高昭劉皇后武穆裴皇后文安王皇后鬱林王何妃海陵王王妃明敬劉皇后東昏褚皇后和帝王皇后
  2. 列伝第二 - 文恵太子
  3. 列伝第三 - 豫章文献王
  4. 列伝第四 - 褚淵・褚澄・王倹
  5. 列伝第五 - 柳世隆・張瓌
  6. 列伝第六 - 垣崇祖・張敬児
  7. 列伝第七 - 王敬則・陳顕達
  8. 列伝第八 - 劉懐珍・李安民・王玄載・王瞻・王寛・王玄邈
  9. 列伝第九 - 崔祖思・劉善明・蘇侃垣栄祖全景文
  10. 列伝第十 - 呂安国周山図周盤龍・周奉叔・王広之
  11. 列伝第十一 - 薛淵戴僧静桓康焦度曹虎
  12. 列伝第十二 - 江謐荀伯玉
  13. 列伝第十三 - 王琨張岱褚炫何戢王延之・阮韜
  14. 列伝第十四 - 王僧虔・張緒
  15. 列伝第十五 - 虞玩之・孔逷・何憲・劉休沈沖庾杲之王諶
  16. 列伝第十六 高祖十二王 - 臨川献王映長沙威王晃武陵昭王曄安成恭王暠鄱陽王鏘桂陽王鑠始興簡王鑑江夏王鋒南平王鋭宜都王鏗晋熙王銶河東王鉉
  17. 列伝第十七 - 謝超宗・劉祥
  18. 列伝第十八 - 到撝・劉悛・虞悰胡諧之
  19. 列伝第十九 - 蕭景先蕭赤斧・蕭穎冑
  20. 列伝第二十 - 劉瓛・劉璡・陸澄
  21. 列伝第二十一 武十七王 - 竟陵文宣王子良廬陵王子卿魚復侯子響安陸王子敬晋安王子懋隨郡王子隆建安王子真西陽王子明南海王子罕巴陵王子倫邵陵王子貞臨賀王子岳西陽王子文衡陽王子峻南康王子琳湘東王子建南郡王子夏
  22. 列伝第二十二 - 張融・周顒
  23. 列伝第二十三 - 王晏・蕭諶・蕭坦之江祏
  24. 列伝第二十四 - 江斅何昌㝢謝瀹王思遠
  25. 列伝第二十五 - 徐孝嗣・沈文季・沈昭略
  26. 列伝第二十六 宗室 - 衡陽元王道度始安貞王道生安陸昭王緬
  27. 列伝第二十七 - 王秀之王慈蔡約陸慧曉蕭恵基
  28. 列伝第二十八 - 王融謝朓
  29. 列伝第二十九 - 袁彖・孔稚珪・劉絵
  30. 列伝第三十 - 王奐・殷叡殷恒王繢・張沖
  31. 列伝第三十一 文二王・明七王- 巴陵王昭秀桂陽王昭粲巴陵隠王宝義江夏王宝玄廬陵王宝源鄱陽王宝寅邵陵王宝攸晋熙王宝嵩桂陽王宝貞
  32. 列伝第三十二 - 裴叔業崔慧景張欣泰
  33. 列伝第三十三 文学 - 丘霊鞠檀超・卞彬・丘巨源・王智深・陸厥・崔慰祖王逡之祖沖之・賈淵
  34. 列伝第三十四 良政 - 傅琰・虞愿・劉懐慰・裴昭明・沈憲・李珪之・孔琇之
  35. 列伝第三十五 高逸 - 褚伯玉・明僧紹・顧歓・臧栄緒・何求・劉虯・庾易・宗測・杜京産・沈驎士・呉苞・徐伯珍
  36. 列伝第三十六 孝義 - 崔懐慎・公孫僧遠・呉欣之・韓係伯・孫淡・華宝・韓霊敏・封延伯・呉達之・王文殊・朱謙之・蕭叡明・楽頤・江泌・杜栖・陸絳
  37. 列伝第三十七 倖臣 - 紀僧真劉係宗茹法亮呂文顕・呂文度
  38. 列伝第三十八 魏虜 - 魏虜
  39. 列伝第三十九 蛮・東南夷 - 高麗加羅倭国林邑扶南交州
  40. 列伝第四十 - 芮芮虜河南氐楊氏宕昌

関連項目

外部リンク


南斉書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 02:14 UTC 版)

武 (倭王)」の記事における「南斉書」の解説

『南斉書』列伝 東南夷伝 倭国の条(南斉書倭国伝)では、南斉建元479年)に太祖高帝は、新たに任命した「使持節 都督倭・新羅任那加羅秦韓・<慕韓>意補六国諸軍安東大将軍 倭王」の武の将軍号を「鎮東大将軍」に進めたとする。

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「南斉書」を含む「武 (倭王)」の記事については、「武 (倭王)」の概要を参照ください。

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