動物性衣類の反対運動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 05:34 UTC 版)
「動物の倫理的扱いを求める人々の会」の記事における「動物性衣類の反対運動」の解説
反毛皮運動の一環として PETA はアメリカ、ヨーロッパの何百ものファッションショーと、一度は中国にもメンバーを送り込んでいる。メンバーはランウェイに赤い塗料を投げ込み、ランウェイで毛皮反対のメッセージが書かれたバナーを広げた。また、セレブやスーパーモデルは裸でポーズを取り「毛皮を着るぐらいなら裸になる」(I'd Rather Go Naked than Wear Fur)キャンペーンを展開した。キャンペーンには男性もいたがほとんどは女性だった。これは動物愛護団体のフェミニストから批判を受けている。 国際毛皮見本市の際には PETA の活動家がパリのストリートをトラバサミをつけて徘徊し、血糊にまみれたお金を辺りにばら撒いた。パイ投げもよく行われる。2010年1月にはカナダのカナダの漁業担当大臣ゲイル・シアに対し、アザラシ狩りの抗議として顔にパイをぶつけている。カナダの国会議員ゲリー・バーンはこの行動をテロリスト同然と述べた。この発言に対しニューカークは馬鹿げた発言で爆弾とパイでは意味が全く違うとコメントしている。 2009年、カナダでアザラシ猟が行われていることに対し、「カナダ政府がアザラシの虐殺を禁止するまで、カナダ産メープルシロップの不買運動を支持する」とフランスの女優でPETAの会員であるブリジット・バルドーがキャンペーン活動を行っている。アザラシ猟とメープルシロップの2つには何の関連性も無いが、カナダの象徴的な産物なので公平だとPETAは主張している。 公の場で毛皮を着用するセレブリティをあげた『PETA ワーストドレッサー』を発表し、毎回選ばれた有名人に対して皮肉の効いたコメントを発表している。例えば過去に選ばれたニコール・リッチーに対しては「毛皮を着るこのパーティー・ガールは、動物の皮をまとった骨のような女性。どんどん細くなっているけれど、きっとハートも小さくなっていってるんでしょう」、ジェニファー・ロペスに対しては『彼女が身に付けている動物たちの一生は、彼女の恋愛関係に似ている。つまり短くてツライということ』などがある。 ヘビ皮ブーツをはく歌手のリアーナを非難したこともある。 PETA はヒツジの臀部から皮を剥ぎ取るミュールシングにも反対している。2004年10月にPETAはオーストラリア産羊毛のボイコット運動を開始した。これに対しオーストラリアの羊毛業界はミュールシングはヒツジを蛆虫による病気から守るためのものであると抗議した。このボイコット運動はオーストラリアの羊毛産業に打撃を与え、一部のアメリカとイギリスの衣料品小売業者はボイコットに賛同した。最終的に和解し、PETA はボイコット運動を止め、羊毛業界はミュールシングの代替手段を模索することになった。ミュールシング反対運動には当初P!nkも参加し動画にも出演していたが、後に調査不足だったとしてキャンペーンから手を引いている。 また、多くのアパレルブランドが新型コロナウイルスの影響で売上が低迷した2020年、PETA はバーバリーやラルフローレンなど約20社株式を購入し、これらの株主として、毛皮やエキゾチックスキンの使用廃止を求めた。その後、バーバリーはエキゾチックスキンの廃止を発表した。
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