効能と有効性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/13 10:06 UTC 版)
ルチンは俗に「健康によい」として様々な効能が謳われており、抗炎症効果や血流改善効果については数多くの論文にて報告されている。国立健康・栄養研究所の報告でも変形性関節症に対する有効性について言及されている。また、当該化合物の生体内代謝産物となる活性本体、クェルセチンについても、非感染性前立腺炎の治療に対して有効性が認められているほか、ドイツのコミッションEにおいても花粉症による炎症の抑制効果について効果が認められており、栄養学の見地からは、フードファディズムとは一線を画する微量栄養素と考えられる。 マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、in vitro研究におけるルチンおよびクェルセチンの効果には多数の証拠があるが、ヒトの栄養補助食品としてのルチンの有意で好ましい効果を直接的に証明する臨床研究は存在しない。[要出典] ルチンは血小板凝集を阻害し、毛細血管透過性を減少させることにより、抗凝血作用を示し、血行を改善する[要出典]。 ルチンは一部の動物やin vitroモデル実験において抗炎症活性を示す。 ルチンはアルドースレダクターゼ活性を阻害する[要出典]。アルドースレダクターゼは通常、眼や人体の至る処に存在する酵素である。アルドースレダクターゼはグルコースの糖アルコールであるソルビトールへの変換を触媒する。 ルチンは毛細血管を強化することから[要出典]、血友病症状を低減することができる。また脚の一般的な見た目の悪い静脈浮腫を予防することができると考えられていたが、ルチンを含むソバ茶の効果を検証した二重盲検臨床研究ではプラセボ以上の有意な効果は認められなかった。 蕎麦に含まれるルチンは、毛細血管強化、高血圧予防、酸化防止などの生理活性を有する。 ルチンが痔、静脈怒張、細小血管障害(英語版)の治療に使用できるとするいくつかの証拠が存在する。 ルチンは抗酸化剤でもある。クェルセチン、アカセチン、モリン、ヒスプデュリン、ヘスペリジン、ナリンギンと比較すると最も活性が強い。しかしながら、他の試験では、ルチンの効果はクェルセチンの効果と比較すると弱いあるいはごくわずかであった。
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