効用表現を用いることの利点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/17 15:27 UTC 版)
選択可能な選択肢の集合を X ⊂ S {\displaystyle X\subset S} とする。経済主体の選好関係 ≿ {\displaystyle \succsim } が合理性の仮定を満たすとき、選好関係の定義から、経済主体は { x ∈ X | ∀ x ′ ∈ X ( x ≿ x ′ ) } {\displaystyle \{x\in X|\forall x'\in X(x\succsim x')\}} に含まれる選択肢を選択する。つまり、経済主体は選択可能な選択肢の集合の中で最も選好される選択肢を選択する(合理的行動)。選好関係 ≿ {\displaystyle \succsim } を用いた上記の表現では選択可能な選択肢の集合が変化した際の経済主体の行動の変化を分析するのは技術的に難しい。他方、効用表現 u {\displaystyle u} を用いると X ⊂ S {\displaystyle X\subset S} に直面した経済主体の行動は max x ∈ X u ( x ) {\displaystyle \max _{x\in X}u(x)} と定式化することができ(効用最大化問題)、効用関数 u {\displaystyle u} が微分可能であれば解析的な手法によって比較的容易に分析することが可能である。
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