創立140周年記念式典
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「千代田区立番町小学校」の記事における「創立140周年記念式典」の解説
2011年(平成23年)12月4日に創立140周年を迎えた。9時50分に皇太子殿下(現在の今上天皇)が番町小学校御着、午前10時から記念式典が執り行われた。国歌斉唱、千代田区歌斉唱、第25代校長有馬守一による校長式辞、千代田区長挨拶に続いて皇太子殿下が以下のようにお言葉を贈られた。 番町小学校の創立140周年を、創立120周年記念式典に出席して以来20年ぶりに、皆さんと共にお祝いできることを誠に喜ばしく思います。この番町小学校が開校式を行ったのは、日本の近代教育の始まりである学制公布の前の年、明治4年の今日でした。そして、どんな地域にも等しく教育を行き渡らせるという学制の精神を、全国に先駆けて実践した学校の一つが、この番町小学校でした。それから140年、日本の小学校教育は大きく発展し、国民の人間形成に欠かせない役割を担うようになりました。番町小学校が、そうした教育発展の先達の一つとして、この140年間に果たしてきた役割には誠に大きなものがあると思います。この間、幾多の困難を乗り越え、良き伝統を築き上げてこられた多くの方々の多大な努力に対し、心から敬意を表します。本日は、この式典の後、明治から現在に至るこの地域の歴史を調べたり、この地域の未来を想像したりして作った児童の皆さんの作品を見ることを楽しみにしております。今この学校に学ぶ児童の皆さんは、創立140周年の節目に学んでいることをきっかけとして、是非歴史を学び、多くの人々の熱意と取組がこの学校を支えてきたことを思い、またそうした歴史の下、この地域の未来に一人一人が思いをはせていただきたいと思います。特に今年は、東日本大震災が発生した年であり、この番町小学校にも、東日本大震災の被災地から避難してきた皆さんも友達として加わったと伺っております。児童の皆さんは、こうした新しい仲間たちと共に、お互いに思いやる心を持って、明るい未来を築くよう、また、共に学び、進んでいかれるよう願っています。終わりに、社会が著しく変化する今日、人間形成の基盤としての初等教育への期待はますます大きくなっています。これからの小学校教育の発展と充実のために、関係者の皆さんが力を合わせ、努力されていくことを期待し、お祝いの言葉といたします。 — 番町小学校創立140周年記念式典にて、2011年12月4日 文部科学大臣の中川正春、東京都知事の石原慎太郎が祝辞を述べた。式典には昭和13年から19年まで番町小学校で勤務したのち学習院初等科長を務めた近田廣司も出席していた。皇太子殿下は10時38分に御退場後、校内を御巡覧して東日本大震災に伴って福島県から避難している児童と会話された。また、校庭においてBJB(番町ジュニアバンド、番町小学校の吹奏楽団)による演奏を御高覧された。そのほか「140周年記念事業協賛会」が組織され、昭和26年度卒業生の草刈隆郎(日本郵船相談役、日本経済団体連合会副会長、慶應義塾評議員)が会長に就任した。 2021年(令和3年)12月4日に創立150年を迎えた。新型コロナウイルス感染症の影響拡大に伴い、記念式典と祝賀会の開催中止を決定した。「150周年記念事業協賛会」会長には、昭和30年度卒業生の小和田哲男(歴史学者、静岡大学名誉教授)が就任した。 従来、千代田区立番町小学校、千代田区立麹町小学校、文京区立誠之小学校が「小学校御三家」と括られたり、千代田区立番町小学校、港区立白金小学校、港区立青南小学校が「公立小御三家」などと括られたりして、校名は世間一般的にも知られている。中でも番町エリアの歴史と格式や千代田区という土地柄、歴代の天皇陛下や皇太子殿下を招いての記念式典を執り行う小学校として、公立小御三家の筆頭 である。
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