保存会の結成と復活
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/19 00:02 UTC 版)
「東郷文弥節人形浄瑠璃」の記事における「保存会の結成と復活」の解説
1966年(昭和41年)になり、再び東郷町教育委員会を中心に東郷文弥節人形浄瑠璃保存会が結成され、1967年(昭和42年)の明治百年記念事業の一つとして上演されたのをきっかけに以後演じられるようになった。1971年(昭和46年)に東郷町の指定文化財となり、1973年(昭和48年)には日本放送協会(NHK)の番組で人形浄瑠璃が放映された。1980年(昭和55年)には文化庁により「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」(選択無形民俗文化財)に選定された。 1992年(平成4年)の一橋大学の秋谷治や早稲田大学の内山美樹子・和田修の調査によれば初代竹本義太夫が語った義太夫節よりも前の浄瑠璃を指す古浄瑠璃であることが判明している。「東郷町郷土史 続編」(2003)によれば古浄瑠璃は現在では新潟県佐渡島(佐渡の人形芝居)や石川県白山市尾口地域(尾口のでくまわし)、宮崎県都城市山之口町(山之口の文弥人形)と薩摩川内市東郷町斧渕(東郷文弥節人形浄瑠璃)の4か所だけに伝わっているとされる形式の浄瑠璃である。 2004年(平成16年)に鹿児島県の無形民俗文化財に指定され、2008年(平成20年)3月13日には国の重要無形民俗文化財に指定された。国指定文化財等データベースの解説文には以下のように記されている。 .mw-parser-output .templatequote{overflow:hidden;margin:1em 0;padding:0 40px}.mw-parser-output .templatequote .templatequotecite{line-height:1.5em;text-align:left;padding-left:1.6em;margin-top:0}日本の伝統的な人形芝居は、義太夫節【ぎだゆうぶし】を伴奏にした三人遣いの人形によるものが多い。そのなかで東郷文弥節人形浄瑠璃は、義太夫節より古い文弥節を伴奏に、三人遣い以前の一人または二人遣いによる人形芝居であり、芸能の変遷過程や地域的特色を示し重要である。 後継者不足の解消のため、東郷町や保存会では「子供人形浄瑠璃」を創設したほか、東郷文弥節人形浄瑠璃後援会も組織され、斧渕にある義務教育学校である薩摩川内市立東郷学園義務教育学校では文化財である東郷文弥節人形浄瑠璃の伝承活動を行うなど保存への取り組みが行われている。
※この「保存会の結成と復活」の解説は、「東郷文弥節人形浄瑠璃」の解説の一部です。
「保存会の結成と復活」を含む「東郷文弥節人形浄瑠璃」の記事については、「東郷文弥節人形浄瑠璃」の概要を参照ください。
- 保存会の結成と復活のページへのリンク