佐賀県築山経塚出土瓦経とは? わかりやすく解説

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佐賀県築山経塚出土瓦経

主名称: 佐賀県築山経塚出土瓦経
指定番号 529
枝番 00
指定年月日 1999.06.07(平成11.06.07)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 考古資料
ト書 天養元年十月二日願主定照清原氏同年同月五日勧進僧定照大檀草部貞行の銘がある
員数 229
時代区分 平安
年代
検索年代
解説文: 本件は、佐賀県佐賀郡大和町大字尼寺所在する築山経塚から一括して出土した瓦経である。
 遺跡は脊振【せぶり】山系南麓から拡がる発達した扇状地上に立地している。経塚自体は、横穴式石室をもつ前方後円墳築山古墳後円部頂部造営されている。また、周辺には肥前国庁跡国分寺跡、国分尼寺跡等が位置し奈良時代から平安時代にかけての肥前国中心地造営されたことがわかる。
 平成三年大和町建設課が実施した水銀灯設置工事の際に偶然発見され大和町教育委員会緊急調査実施した。そのため、埋納状況保っていた瓦経全体の約三割であった
 経塚一辺約二メートル平面隅丸正方形土坑穿った後に、〇・八×〇・九メートル不整形な石囲いめぐらせその内部に瓦経まとめて埋納していた。ただし、その上部は工事によりすでに亡失していた。
 瓦経は、妙法蓮華経【みようほうれんげきよう】一六無量義経【むりようぎきよう】一九観普賢経【かんふげんきよう】一八阿弥陀経【あみだきよう】六般若心経【はんにやしんきよう】二枚法華懺法【ほつけせんぼう一〇無地瓦経二枚、刻仏瓦経構成される
 本件は、妙法蓮華経巻第一奥書相当する瓦経および法華懺法奥書から、天養元年十月勧進僧定照清原氏発願により、草部貞行大檀主【だいだんしゆ】とし、僧勝ら三名上の手によって書写事業が行われ、埋納されたことがわかる。草部貞行なる人物の素性不明ではあるが、「可部」の名は「承得(徳)三年一〇九九年)」銘をもつ福岡市西区油山あぶらやま】出土滑石製経筒【かつせきせいきようづつ】の銘文見られ大宰府関わる在庁官人推定することができる。
 瓦経一括では、岡山県安養寺裏山あんよううらやま経塚出土瓦経が著名で、二一三枚重要文化財指定されているが、本件はこれを数量的に上回るとともに胎土焼成とも良好あり、か般若心経法華懺法など六種経典から構成される等、瓦経代表する資料である。なお、共伴した鉄刀子【てつとうす】三口も、ともに保存図りたい



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