巻第一
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21首のみ残る。
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巻第一
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/26 14:02 UTC 版)
1-1 1-2 1-3 1-4 1-5 1-1(第一 白蔵主)白蔵主(はくぞうす) 「白蔵主の事は狂言にも作りよく人の知るところなればここに略しつ」(白蔵主は狂言の演目にもなっており、よく知られているのここでは略す) 1-2(第二 飛縁魔)飛縁魔(ひのえんま) 「顔かたちうつくしけれどもいとおそろしきものにて夜な夜な出(いで)て男の精血(いきち)を吸(すひ)つゐにはとり殺すとなむ」(顔かたちこそ美しいが、大変に怖ろしい者で、夜な夜な現れ出て男の生き血や精気を吸い、ついには憑り殺すのだ) 本文では飛縁魔という言葉は仏教語に由来し、飛縁魔縁障女(ひえんまえんしょうにょ)という言葉もあると記している。 1-3(第三 狐者異)狐者異(こわい) 本文には、無分別者の死後の妄念がかたちとなってあらわれたものであり仏法世法をさまたげる存在だという。また、「怖い」という言葉はこれから生まれた(民間語源)としている。 1-4(第四 塩の長司)塩の長次郎(しおのちょうじろう) 「家に飼たる馬を殺して食(くひ)しより馬の霊気(れいき)常に長次郎が口を出入(でいり)なすとぞこの事はむかしよりさまざまにいひつたへり」(家の飼い馬を殺して食うということをよくしていた長次郎は、殺した馬に祟られて馬の霊が常に口を出入りするようになったという。このことは昔から様々に言い伝えられている) 1-5(第五 磯撫)磯なで(いそなで) 「西海(さいかい)におほく有(あり)其かたち鱣魚(ふか)のごとく尾をあげて船人(ふなびと)をなで引込(ひきこみ)てくらふとぞ」(西国の海に多くいる。その形はフカのようで、振り上げた尾で船人を撫で払っては海に引き込んで食らうそうだ) 本文では肥前の国の松浦の沖にこれが出たという話を記している。 1-6 1-7 1-8 1-9 1-6(第六 死神)死神(しにがみ) 「死神の一度見いれる時は必ず横死の難あり自害し首くくりなどするもみな此(この)もののさそひてなすことなり」(死神に一度みいられてしまうと、必ず不慮の死を遂げる。自殺したり首を吊ったりなどするのも、全てこの死神の誘いによってそのようになっているのだ) 1-7(第七 野宿火)野宿の火(のじゅくのひ) 「きつね火にもあらず叢原火(さうげんび)にてもなく春は桜がり秋は紅葉がりせしあとに火もえあがり人のおほくさわぎうた唱ふ声のみするは野宿の火といふものならん」(狐火でもなく叢原火でもない。春は花見、秋は紅葉狩りをした後に、火が燃え上がり、姿が無いにもかかわらず人々の喧噪や歌声だけが聞こえてくるなら、それこそは野宿の火というものだろう) 1-8(第八 寝肥)寝ぶとり(ねぶとり) 「むかしみめうつらかなるおんなありしがねふれる時はその身座敷中にふとりいびきのこゑ車のとどろくがごとしこれなん世にねぶとりといふものにこそ」(昔、見目麗しい女がいたが、眠りこけている時はその体が座敷を埋めるほどに肥り、いびきの声は車のようにうるさい。これこそが世にいう寝肥というものだという) 1-9(第九 周防大蟆)周防の大蝦蟇(すおうのおおがま) 「周防国の山奥に年ふるき蝦蟇(がま)ありて、常に蛇をとりて食となす」(周防の国の山奥には歳を重ねた大蝦蟇がいて、日々、蛇を捕らえ食っている)
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