伊豆半島ジオパークとは? わかりやすく解説

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伊豆半島ジオパーク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/09 05:24 UTC 版)

伊豆半島のランドサット衛星写真
スペースシャトル標高データ使用。

伊豆半島ジオパーク(いずはんとうジオパーク、: Izu Peninsula Geopark)は、静岡県伊豆半島における大地(ジオ)が育んだ貴重な資産を多数備えた地域が、それらの保全と活用によって経済・文化活動を高め、結果として地域振興につなげていく仕組みである[1]。メインテーマは「南から来た火山の贈りもの」で、これは伊豆半島がフィリピン海プレートに載って南から来た火山島であったことに由来する。

2011年3月28日に静岡県伊豆地域13の基礎自治体と県、各種団体、企業、大学などが協力して、伊豆半島ジオパーク推進協議会を設立[2]2012年9月24日に日本ジオパークネットワークへの加盟が認められた[2]2018年4月17日国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)から国内9地域目の世界ジオパークに認定された[3][4]

沿革

  • 2009年秋 - 伊豆半島ジオパーク構想の検討会議が発足[5]
  • 2010年2月 - 伊豆半島6市6町首長会議が伊豆半島ジオパーク構想の推進に合意[5]
  • 2010年7月 - 伊豆半島ジオパーク構想シンポジウムが伊東市で開催[5]
  • 2010年8月 - 大室山が天然記念物指定を受ける[5]
  • 2010年9月 - 伊豆半島各地でジオパーク構想地域研究会が始まる[5]
  • 2011年3月28日 - 伊豆半島ジオパーク推進協議会を設立[2]
  • 2012年9月24日 - 日本ジオパークに認定される[2]
  • 2012年11月2日 - 日本ジオパークの認定証が交付される[6]
  • 2013年12月16日 - 申請していたエリア拡大が、日本ジオパーク委員会に認められ、長泉町清水町が加わる[7]
  • 2016年2月29日 - 事務局が「伊東市役所内」から伊豆市「修善寺総合会館内」へ移転[8]
  • 2016年4月2日 - 伊豆市の修善寺総合会館内に伊豆半島ジオパークミュージアム「ジオリア」が開館[9]
  • 2016年7月 ユネスコに申請の意思表示
  • 2016年11月 - ユネスコに申請書を提出[4]
  • 2017年7月 - ユネスコ派遣の現地審査員2名による現地審査[4]
  • 2017年9月 - ユネスコ世界ジオパーク・カウンシルにおける審議[4]
  • 2018年4月17日 - 第204回ユネスコ執行委員会において、国内9地域目の世界ジオパークに認定が決定される[4][3]
  • 2022年4月1日 - 一般社団法人美しい伊豆創造センターと統合

主なジオサイト

ジオサイトとはジオパークの個々の指定地、みどころのこと。伊豆半島の大地を造り上げた数々の大型火山や、伊豆東部火山群に由来したものが多く指定されている。以下は伊豆半島ジオパーク推進協議会の公式サイトで解説されているものの一部である。

なお、ジオサイトは自然の姿が保たれていることが重要視されるため、万城の滝など、本来はジオサイトにふさわしいものであっても、安易な整備が施されてしまったため、候補地とならなかったものもある[10]

北伊豆エリア

熱海エリア

函南エリア

大瀬崎・戸田エリア

中伊豆北エリア

中伊豆南エリア

伊東エリア

河津・東伊豆エリア

  • 河津・七滝ジオサイト
  • 稲取ジオサイト
    • 稲取火山列
  • 熱川・北川ジオサイト
    • 穴切海岸の天城山の厚い溶岩流や海食洞
  • 鉢ノ山ジオサイト
  • 細野高原ジオサイト

下田エリア

南伊豆エリア

西伊豆エリア

ミュージアムとビジターセンター

博物館事業と教育事業に関して、一般社団法人「美しい伊豆創造センター」は2023年5月[11]、國學院大学博物館との連携を発表した[注釈 1]

伊豆半島ジオパークミュージアム
日本内の位置
伊豆半島ジオパーク (関東地方)
伊豆半島ジオパーク (静岡県)
施設情報
愛称 ジオリア[9]
専門分野 地球科学
事業主体 伊豆半島ジオパーク推進協議会
開館 2016年4月2日
所在地 422-8017
日本静岡県伊豆市修善寺838-1 修善寺総合会館内
位置 北緯34度58分21.7秒 東経138度55分59.9秒 / 北緯34.972694度 東経138.933306度 / 34.972694; 138.933306
外部リンク
プロジェクト:GLAM
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  • 伊豆半島ジオパークミュージアム ジオリア(修善寺総合会館内/伊豆市)[9]

  • 脚注

    注釈

    1. ^ 静岡新聞の報道 [12]。 伊豆半島ジオパークの公式発表 [13]の告知によると、ジオリアは國學院大学博物館の展示 [14]に関連して展示と野外観察を行う。

    出典

    1. ^ 出典 : 静岡県 伊豆半島ジオパーク構想指針書 指針書【第5章~第12章】 (PDF)
    2. ^ a b c d 出典 : 伊豆半島ジオパーク公式サイト
    3. ^ a b “伊豆半島をジオパークに認定 ユネスコ、国内9地域目”. 日本経済新聞. (2018年4月17日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29491060X10C18A4CR8000/ 2018年4月17日閲覧。 
    4. ^ a b c d e “「伊豆半島」のユネスコ世界ジオパーク新規認定について” (PDF). 日本ジオパークネットワーク. (2018年4月17日). http://www.geopark.jp/jgn/news/2018/pdf/20180417_01.pdf 2018年4月17日閲覧。 
    5. ^ a b c d e 出典 : 指針書【第1章~第4章】 (PDF)
    6. ^ 出典 : 伊豆半島に日本ジオパーク認定証 高知で全国大会(2012/11/ 3 07:50) - @S(静岡新聞 SBS)、2012年11月6日閲覧[リンク切れ]
    7. ^ 日本ジオパーク委員会2013年12月16日プレスリリース  - 日本ジオパークネットワーク
    8. ^ 出典 : 伊豆半島ジオパーク公式サイト、2016年4月閲覧
    9. ^ a b c 情報発信拠点“ジオリア”が開館 伊豆ジオパーク」『静岡新聞』2016年4月3日08:20。2016年4月3日閲覧。
    10. ^ 出典 : 静岡大学防災総合センター 静岡大学教育学部総合科学教室 小山真人研究室伊豆ジオパークの目標(10)ジオパークの保全 伊豆新聞連載記事(2011年5月22日)
    11. ^ 國學院大學博物館との連携協定を締結しました。”. 新着情報. 美しい伊豆創造センター (2023年5月24日). 2023年8月23日閲覧。
    12. ^ 国学院大博物館と連携協定を締結 伊豆創造センター」『静岡新聞』2023年5月23日。2023年8月23日閲覧。
    13. ^ GeoparkIzu Peninsula「「國學院大學博物館との連携協定を締結」」『伊豆半島ジオパーク > プレスリリース』、伊豆半島ジオパーク、2023年5月23日https://izugeopark.org/2023年8月23日閲覧 
    14. ^ 國學院大學博物館. “特別展・企画展詳細”. 國學院大學博物館. 2023年8月23日閲覧。 “会期:令和5(2023)年9月23日(土・祝)~11月19日(日)”
    15. ^ a b c d e f g h i 公式サイト、ビジターセンター・関連施設 一覧”. 伊豆半島ジオパーク推進協議会. 2023年8月23日閲覧。
    16. ^ ジオパーク 模型や展示で 長泉にビジターセンター”. 静岡新聞 (2016年4月2日). 2016年4月3日閲覧。

    関連書籍

    • 『伊豆半島ジオパーク公式ガイドブック
      南から来た火山の贈り物 冒険半島伊豆へようこそ』 静岡新聞社、2013年、128頁、ISBN 978-4783819448
    • 『伊豆半島ジオパークトレッキングガイド』 静岡新聞社、2015年、ISBN 978-4783819608
    • 小山真人 『伊豆の大地の物語』 静岡新聞社、2010年、303頁、ISBN 978-4783805496
    • 小山真人 『火山がつくった伊東の風景』 静岡新聞社、2009年、ISBN 978-4783897460
    • 小山真人 『火山がつくった天城の風景』 静岡新聞社、2010年、ISBN 978-4783897972
    • 小山真人 『火山がつくった西伊豆の風景』 静岡新聞社、2012年、ISBN 978-4783898269
    • 小山真人 『火山がつくった中伊豆の風景』 静岡新聞社、2013年、ISBN 978-4-7838-9851-1

    関連項目

    • 小山真人 - 火山学者で伊豆半島ジオパークの最高顧問

    外部リンク


    伊豆半島ジオパーク

    出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/06 14:22 UTC 版)

    函南町」の記事における「伊豆半島ジオパーク」の解説

    ジオパークとは、「地球活動遺産主な見所とする自然の中の公園」のことであり、県東部の自治体が、伊豆自然遺産保護観光振興などを目的として、2011年に伊豆半島ジオパーク構想立ち上げ認定向けて取り組んできた。2012年日本ジオパークネットワークへの加盟認められた。函南町におけるジオサイトは、 丹那断層はじめとする丹那断層帯が創り上げた地形などがある。

    ※この「伊豆半島ジオパーク」の解説は、「函南町」の解説の一部です。
    「伊豆半島ジオパーク」を含む「函南町」の記事については、「函南町」の概要を参照ください。

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