伊豆半島における自然発生説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 09:48 UTC 版)
「ソメイヨシノ」の記事における「伊豆半島における自然発生説」の解説
1916年、屋久島のウィルソン株にその名を残すアメリカのアーネスト・ヘンリー・ウィルソンによって、ソメイヨシノはオオシマザクラとエドヒガンの自然交雑による雑種であるという説が唱えられた。その後、国立遺伝学研究所の竹中要の交配実験により、オオシマザクラとエドヒガンの交雑種の中からソメイヨシノおよびソメイヨシノに近似の亜種「イズヨシノ」が得られることが分かり、1965年に発表された。この発表によって自然交雑説の研究が行われ、この立場をとる場合、オオシマザクラとエドヒガンは伊豆半島に多く自生することから、伊豆半島付近で発生したとする伊豆半島発生説が唱えられた。一方で、岩崎文雄は、自身の伊豆半島における調査により、オオシマザクラとエドヒガンの分布域には差異があり伊豆半島で自然交雑によって生まれた可能性を否定的しているが、現実には伊豆半島の船原峠周辺にオオシマザクラとエドヒガンの自然雑種であると考えられる個体が発見されており、この個体とそれから生み出された栽培品種はフナバラヨシノ(船原吉野)としてしられている。 現在、ソメイヨシノが染井村から日本全国に、そして世界中に広がったことは確認されているが、ソメイヨシノの最初の一本がどこで生まれたかは確定していない。
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