不祥事と司会者総入れ替え
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 19:30 UTC 版)
「トップ・ギア」の記事における「不祥事と司会者総入れ替え」の解説
2014年3月放送のビルマ特集でのジェレミーの発言がアジア人を侮蔑した人種差別的発言であるとして、インド出身の女優ソミ・グハが人種差別問題で有名な弁護団(イコールジャスティス)を代理人としてBBCに対して訴訟を起こした。同年4月、チーフプロデューサーのアンディ・ウィルマンが、人種差別的な発言について謝罪した。 2014年5月、前年2月に放映されたシーズン19第3回の未公開映像がリークされ、ジェレミーが2台の自動車のどちらかを選ぶ際に唱えていた数え歌「Eeny, meeny, miny, moe」の歌詞を、今では使われない差別的な歌詞の方で歌っていたとする記事が報道された。これについて、ジェレミーは「(リークされた)3つのテイクのうち、2回目は該当部分を(聞こえないように)口ごもってつぶやいていて、3回目は"teacher"と完全に置き換えて言っているが、1回目のテイクは後になって聞くと確かに言っているかもしれないように聞こえる」と認め、この部分が実際に放送されないように力の及ぶ限り努力したとして謝罪した。 この2014年の人種差別的な問題発言により起こった2つの事件で、BBCはジェレミーの番組での言動に懸念を抱くようになり、ジェレミーに対して「最後通告」を発することになった。 2014年10月、パタゴニア特集の撮影終盤に、ジェレミーの車にフォークランド紛争(1982年)を連想させる「H982 FKL」のナンバープレートが付けられていることがアルゼンチン国内で報道され批判を巻き起こす。それに伴い暴徒化したアルゼンチン退役軍人の集団に襲撃され、撮影隊は収録許可取り消し・国外退去を余儀なくされる深刻なトラブルに発展した。その後駐英アルゼンチン大使がこの件についてBBCに正式抗議する事態になったが、最終的にBBCは「問題になったナンバープレートについては偶然であり、意図的なものではなかった」として謝罪を拒否した。暴徒に襲われるシーンは2014年12月放送の番組内でそのまま放送された。 2015年に入り、ジェレミーが同番組のプロデューサーの一人であるオイソン・タイモンに対し暴力を振るった事件が表面化。またそれ以前から、度々ジェレミーの舌禍騒動が問題となっており、2015年3月10日に番組(残り3エピソード)の放映中止とジェレミーの一時降板が発表され、3月25日にジェレミーの番組降板が決定した。それに引き続いて、リチャード・ハモンド、ジェームズ・メイの二人もBBCから契約を解除され降板した。さらに同年4月には、チーフプロデューサーのアンディ・ウィルマンもBBCを退職している。これに伴い、従来『TopGear Live』の名称で開催されていたライブイベントは『Clarkson, Hammond & May Live』と名称を変更して行われる。 収録済みながら未放送だったロケ企画については、同年6月28日に75分のスペシャルとして放送されたが、同放送ではスタジオに観客を入れず、ジェームズとリチャードの2人で番組を進行。エンディングテーマも放送されないという異例の形となった。 なおジェレミーら旧司会者陣は、2015年7月にAmazon.comと契約し、プライム会員向けの新しい番組(後に『The Grand Tour』と発表される)を制作・配信する事を発表した。契約は2016年から3シーズン分で、ウィルマンのプロデューサーでの起用も決定している。
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