三教指帰注集とは? わかりやすく解説

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三教指帰注集

主名称: 三教指帰注集
指定番号 2495
枝番 00
指定年月日 1996.06.27(平成8.06.27)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 書跡・典籍
ト書 長承二年、同三年厳寛書写移点奥書
員数 4帖
時代区分 鎌倉
年代
検索年代
解説文:  『三教指帰注集』は、空海延暦十六年(七九七)に撰述した『三教指帰三巻に釈成安なる人物が施注した注釈書である。本書は、上巻巻首序文末行に「于時寛治二年戊辰孟冬朔日とあって寛治二年(一〇八八)に成立したのであることが知られる
 体裁粘葉装冊子で、巻上(本・末)二帖、巻中一帖、巻下一帖の四帖からなる表紙雲母引漉返紙第三帖ハ茶染表紙で、八双付した原装をとどめている。表紙の左肩墨書外題に「三教指帰注集巻『幾』」とあって右下に「寳泉院(宗秀)」と伝領墨書がみえる。本文料紙打紙で、押界を施して七行、行二〇前後に正書写されている。本書の構成は、まず文頭合点冠した三教指帰本文引用し一字分の空白の後に「注云」と注解施している。注解はほとんど引書による注釈で、引書には『文選』等の和漢内・外典があり、約二〇〇種を数える。これらの引書には『玉篇』をはじめとする佚書佚文多く含み佚文研究資料としても貴重である。また、文中には墨の句読点声点、返点等やヲコト点円堂点)が稠密にあり、仁和寺系統の訓法を伝え訓点国語学資料としても重要である。
 各巻奥書によれば、①真言僧の厳寛による書写、②書写の場所が弥勒寺谷房、③長承二年(一一三三二月から翌年六月書写及び加点行われたことなどが明らかである。
 このように『三教指帰注集』の成立書写には仁和寺系統僧侶深く関連していたことが知られ本書平安時代院政期真言宗寺院における注釈書作成及び書写系統研究する上にも重要な遺品である。本書注釈書ではあるが、『聾瞽指帰』を別とすると、仁平四年書写になる『三教指帰』の最古写本天理大学図書館)をさかのぼる完存最古写本として、仏教国語学上に価値が高い。
重要文化財のほかの用語一覧
書跡・典籍:  三宝類字集巻上  三宝類聚名義抄  三戒経  三教指帰注集  三河物語  三浦梅園遺稿  三略


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