三山時代とは? わかりやすく解説

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三山時代

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/08 13:43 UTC 版)

三山時代における沖縄本島の勢力図
  北山(山北)
奄美群島与論島沖永良部島も含んでいた。
  中山
  南山(山南)


沖縄県の歴史年表



沖縄諸島 先島諸島
旧石器時代 先島先史時代
下田原期無土器期
貝塚時代
流求?)


グスク時代
原グスク時代
三山時代
北山中山南山
新里村期
中森期



第一尚氏王統
第二尚氏王統

薩摩藩支配)

琉球藩
沖縄県

アメリカ合衆国による沖縄統治
沖縄県
主な出来事
関連項目
カテゴリ - コモンズ
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三山時代(さんざんじだい)は、古代琉球の時代区分のひとつで、1322年元亨2年)頃から1429年正長2年)まで。

沖縄本島を統一する勢力が存在せず拮抗し互いに相争っていた事から「三山鼎立時代」とも呼ぶ。

通史

沖縄本島では14世紀に入ると、各地で城(グスク)を構えていた按司を束ねる強力なが現れ、14世紀には三つの国にまとまった。南部の南山(山南)、中部の中山、北部の北山(山北)である。三山統が鼎立する時代が約100年続いた。いずれも朝鮮と中国に朝貢し交流を深めたが、中山の佐敷按司が勢力を増し、1405年に中山を、1416年に北山を、1429年に南山を滅ぼして、初めて琉球を統一した。

中国の『明実録』、『明史』といった史料にあるように、正式な国名は中山、山南、山北であったが、後に『中山世譜』などで中山の表記に合わせて南山、北山と書かれるようになったことから、山南(南山)、山北(北山)と双方の名称が混在するようになった。どちらを使用しても間違いにはならない。

また、琉球では各島の名を八重山宮古山久米山(『球陽』各巻記述他)などと表記する場合があり、三山それぞれの「」も沖縄本島を指すと考察されている。「○○島」を「○○山」と称するのは、中国の慣習の一つでもあり、この時代に中国側(明朝)から呼ばれた「琉球(琉球国)」も本来は沖縄本島のみを指していた。

 

その後

3王国それぞれの領地は、1896年郡制施行により国頭郡中頭郡島尻郡の3となった(本土と違い沖縄ではそれまで郡はなかった)。郡の範囲は現在ではかなり変わったが、地域区分国頭中頭島尻として残っている。また、北部・中部・南部の3つの広域市町村圏も、若干の違いはあるがこれらとほぼ一致している。

王統

北山(山北)

中山

南山(山南)

関連項目

外部リンク

先代
英祖王朝(伝説)
北山王国
中山王国
南山王国
三山時代
次代
琉球王国
尚氏琉球)

三山時代

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 05:31 UTC 版)

琉球貿易」の記事における「三山時代」の解説

14世紀に入ると、琉球本島現在の沖縄島)には北山中山・南山と呼ばれる政治勢力成立するが、その形成促したのも日本中国などとの対外貿易の展開に伴う在地首長層の成長があったと考えられている。北山運天中山那覇南山は馬天という有力な貿易港有していた。 1372年建国間もない明の洪武帝招きに応じて琉球三国相次いで朝貢行い冊封受けた。明は朝貢冊封海禁政策により東アジア国際秩序形成したこのため琉球だけでなく朝鮮日本冊封を受ける形で中国交易する必要があった。 この朝貢貿易当初中華帝国威信を示すものとして採算貿易収支)を度外視して文物冊封国に齎したので、黎明期有った三山琉球王国は特に多大な恩恵受けた。さらに、洪武帝から閩人を下賜の形で職能政治・文化集団取り入れたり初期摂政には中国人が当たるなど、国家形成大きな影響があった。 『明実録』によると三山時代の期間に、北山17回、中山52回、南山26回の朝貢貿易行ったと言う1414年には中山尚巴志日本室町幕府に遣使を行ったこの間尚巴志残り2国を滅ぼして琉球王国成立した

※この「三山時代」の解説は、「琉球貿易」の解説の一部です。
「三山時代」を含む「琉球貿易」の記事については、「琉球貿易」の概要を参照ください。

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