一期(1973年 - 1997年) J-24A/23A/25A型
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「73式小型トラック」の記事における「一期(1973年 - 1997年) J-24A/23A/25A型」の解説
日本国内で生産されていた自衛隊向け(軍用)四輪駆動車で、1970年代当時にジープのライセンス生産を行っていた三菱自動車が、それまで防衛庁向けに生産していたJ-3系やJ-50系をベースとした1/4tトラックの後継車として、防衛庁の要求に合わせて積載量の向上を図り、ミドルホイールベースのJ-24型を改良したものである。運輸省届出の型式は、1/4tトラックがJ-54A、73式小型トラックはエンジンの違いで、J-24A/23A/25Aとなる。 マニュアルトランスミッション(前進4速・後進1速)+副変速機(高・低2速)付きトランスファーを持つ。また、エンジンの始動はキーで行うが、停止はキーを抜くだけではなく、初期型から中期型まではキルスイッチ、最終型はキーOFFでもエンジンが停止可能。他国の軍用四輪駆動車と異なり、ベース車の標準装備であるシガーライターと灰皿がそのまま装備されている。 派生型として、60式106mm無反動砲や64式対戦車誘導弾を搭載した車両のほか、回転灯とサイレンを搭載し、緊急車両指定および白色塗装を行った警務隊用車両がある。車両後部には、各種機関銃を備え付けるための銃座を取り付けることができる。屋根がないので、警務隊用車両は警光灯をフロントガラスの枠に増設したブラケット留めにしている(これは新型でも同じ)。 また、一部新型と共通するが車番により使用目的が異なり、「01-****」は通常仕様、「02-****」は対戦車ミサイルや無反動砲などの装備火器類を搭載した車両となり、かつては「03-****」ナンバーの車両(エンジンがターボ仕様なほか、「01」ナンバーと比べると細部に差異がある)の車両も存在した。 無線機を搭載する場合に関しては、運転席後部の座席を畳んでその部分にアタッチメント装着による無線機設置のほか、運転席および助手席後部の席両端に跨ぐよう板状の部品(無線機材を複数設置する場合に使用するアタッチメント)を取付した後に運転席後部に無線機を取り付ける例もあり、この状態では乗員は基本的に4名乗車を基本として運用している(無理をすれば5名乗車可能)。 市販型三菱・ジープのミドルホイールベースモデルであるJ-20系は二型の登場で生産中止となり、ショートホイールベースのみがJ-50系として生産され続けていたが、1997年(平成9年)の生産終了に伴い、この先、補給部品の確保についても困難が予想されることから、耐用年数が規定に達した車両は走行可能な状態であっても廃車とし、そこから部品を調達している(共食い整備<ニコイチ>)。 現有の車両も車番が4000番台の最終形のみ部隊で運用される状況となっており、装備火器の運用上必要な車両を除き、一期は近年中に退役する方向である。
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