ワシントン条約(CITES)附属書掲載の種
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/18 00:15 UTC 版)
「トウダイグサ属」の記事における「ワシントン条約(CITES)附属書掲載の種」の解説
絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(通称: ワシントン条約、CITES)のうち商業的な国際取引を一切禁じる附属書Iに掲載されているものは以下の通りである。 Euphorbia ambovombensis(エウフォルビア・アンボヴォンベンスィス)- マダガスカルのアンブヴンベ(Ambovombe)地域にのみ自生する。 E. cap-saintemariensis(エウフォルビア・カプサインテマリエンスィス)- マダガスカル南西部、Cap-Sainte-Marie の極めて小さな範囲内にしか自生しない。 E. cremersii(エウフォルビア・クレメルスィイ)- マダガスカル西部の4箇所にのみ自生するが、その生育地も喪失の危機にある。 E. cylindrifolia(ユーフォルビア・キリンドリフォリア)- マダガスカル南東部のフォール・ドーファン(Fort-Dauphin)地域に2亜種が生育するが、いずれの発生面積や占有面積も極端に小さく、見られる場所は5箇所未満しかない上に、生育地の喪失や園芸商取引を目論んだ採取のせいで減少傾向にある。 E. decaryi(ユーフォルビア・デカリー)- マダガスカル南部に4変種が見られるが、発生面積5,000平方キロメートル未満、占有面積500平方キロメートル未満で生育地の喪失や悪化が原因で減少傾向にあり、園芸商取引の需要がある。 E. francoisii(ユーフォルビア・フランコイシー)- 2変種があり、基本種フランコイシーはマダガスカル南東部の Fort-Dauphin の町の近郊に見られるが、生育環境は極めて悪化している上定期的に火事が発生する。 E. moratii(ユーフォルビア・モラティー)- 4つある変種のうち3つがツィンギ・ド・ベマラハでしか確認されておらず、全体的に生育環境の悪化、火事、園芸植物として売りさばくための採集といった潜在的ではあるが明らかな脅威に晒されている。 E. parvicyathophora(エウフォルビア・パルヴィキュアトフォラ)- マダガスカル南西部のアンザマラ(Anjamala)近郊でしか確認されておらず、多肉植物の収集家から需要がある。 E. quartziticola(ユーフォルビア・クアルツィティコラ)- マダガスカル原産で発生面積も占有面積も小さく、減少傾向にある。 E. tulearensis(ユーフォルビア・トゥレアレンシス)- マダガスカル南西部で普通に見られるが、発生面積も占有面積も極めて小さく、生育地の喪失や悪化により減少傾向にある。 エウフォルビア・アンボヴォンベンスィス(Euphorbia ambovombensis) エウフォルビア・カプサインテマリエンスィス(E. cap-saintemariensis) ユーフォルビア・キリンドリフォリア(E. cylindrifolia) ユーフォルビア・デカリー(E. decaryi) ユーフォルビア・フランコイシー(E. francoisii) エウフォルビア・パルヴィキュアトフォラ(E. parvicyathophora) ユーフォルビア・クアルツィティコラ(E. quartziticola) ユーフォルビア・トゥレアレンシス(E. tulearensis) またCITESの附属書II(国際的な取引に両国の許可が必要となりえる)には多肉化するトウダイグサ属の種全体が記載されており、例外は Euphorbia misera および先述の附属書I掲載種のみである。ただし、附属書IIの適用対象となる種であっても、 人工的に繁殖させたサイウンカク(彩雲閣; 学名: E. trigona)の栽培品種の標本 人工的に繁殖させたとさか付きか扇形あるいは色彩突然変異株のユーフォルビア・ラクテア(E. lactea)の標本を、人工的に繁殖させたキリンカク(麒麟角、学名: E. neriifolia)の根茎に接ぎ木したもの 人工的に繁殖させた E. 'Milii' の栽培品種の標本を、100以上の植物の積荷で商取引し、かつ人工的に繁殖させた標本であることが容易に分かるようにしたもの 試験管で得られた実生か組織培養体で、固体あるいは液体の培養基中にあり、無菌状態のコンテナで輸出入されるもの 人工的に繁殖させた植物の切り花 ユーフォルビア・アンティシフィリティカ(E. antisyphilitica)の完成品を包装し、小売りできるようにしたもの であれば、条約の条項の対象とならない。
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