附属書(適用停止中のTPP規定)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 02:04 UTC 版)
「環太平洋パートナーシップ協定」の記事における「附属書(適用停止中のTPP規定)」の解説
付属書において、CPTPPでは適用を停止している22(うち11は、知的財産権関係)のTPPの規定を示している。第9章「投資」及び第18章「知的財産」での適用停止が目立つ。 投資章の適用停止は、たとえば資源採掘やインフラ建設・運営(空港、高速道路等)のコンセッション契約を締結した投資家は、相手国政府に契約違反があっても、その違反が同時にTPP投資章の義務への違反でないかぎり、投資家対国家の紛争解決 (ISDS) に訴えられない。 知的財産章では、TPP交渉の最終段階で米豪間の激しい対立を生んだ、生物製剤特許の保護や「ミッキーマウス延命策」とも揶揄される著作権の保護期間延長(作者の死後70年)など、もっぱらアメリカ合衆国の強い関心を反映した条項が停止された。他方で、電子商取引・国有企業・労働・環境といった新しい分野を規律する章は、ほぼそのままである。 附属書で、TPPの項目のうち適用を停止している規定の主な範囲は次のとおり。 第5章「税関当局及び貿易円滑化」中「急送貨物」 第9章「投資」中、「投資に関する合意」「投資の許可」の定義。また「請求の仲裁への付託」、「仲裁人の選定」、「準拠法」 第10章「国境を越えるサービスの貿易」中「急送便サービス」 第11章「金融サービス」中「適用範囲」 第13章「電気通信」中「電気通信に関する紛争の解決」 第15章「政府調達」中「参加のための条件」、「追加的な交渉」 第18章「知的財産」中「対象事項」、「不合理な特許期間の調整」「開示されていない試験データその他のデータの保護」「生物製剤」「著作権及び関連する権利の保護期間」「技術的保護手段」「権利管理情報」「衛星放送用及びケーブル放送用の暗号化された番組伝送信号の保護」「法的な救済措置及び免責」「インターネット・サービス・プロバイダ」など 第20章「環境」中「保存及び貿易」 第26章「透明性及び腐敗行為の防止」中、「医薬品及び医療機器に関する透明性及び手続の公正な実施」の項 ブルネイ・ダルサラームとマレーシアが留保した部分
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