ワシントン条約と計画の顛末
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/22 16:26 UTC 版)
「ダニエルズ・プラン」の記事における「ワシントン条約と計画の顛末」の解説
1921年に開催されたワシントン海軍軍縮会議は、過度な海軍力膨張が深刻な財政的負担となりつつあった列強諸国に歓迎をもって受け止められた。 同会議における基本方針は 実行中の主力艦建造計画撤廃 老齢艦の一部廃棄 現有海軍力を基礎とした保有量規定 主力艦トン数を測定基準とした諸艦種保有比率の割当 の四点であり、最初に謳われた現行計画撤廃方針により、当計画の戦艦・巡洋戦艦はほとんどが建造中止前提で討議された。なおこの中でアメリカは保有量確保のため、資材確保や予算充当済等を名目に建造中諸艦の進捗率をかなり水増しする挙に出ている。 最終的には条約締結により、ダニエルズ・プランの諸艦は以下の顛末を迎えることとなった。 コロラド級戦艦 BB-45 コロラド 1921年3月 進水、会議時認定進捗率 88% 日本海軍『陸奥』保有に伴い復活、1923年8月 就役 BB-46 メリーランド 1921年7月 就役 BB-47 ワシントン 1921年9月 進水、会議時認定進捗率 88% 75.9%完成状態にて建造中止 BB-48 ウェスト・ヴァージニア 1921年11月 進水、会議時認定進捗率 82% 日本海軍『陸奥』保有に伴い復活、1923年12月 就役 サウスダコタ級戦艦 BB-49 サウスダコタ 1920年 5月 起工、会議時認定進捗率 54% 38.5%完成状態にて建造中止 BB-50 インディアナ 1920年11月 起工、会議時認定進捗率 48% 34.7%完成状態にて建造中止 BB-51 モンタナ 1920年 9月 起工、会議時認定進捗率 53% 27.6%完成状態にて建造中止 BB-52 ノース・カロライナ 1920年 1月 起工、会議時認定進捗率 58% 36.7%完成状態にて建造中止 BB-53 アイオワ 1920年 5月 起工、会議時認定進捗率 51% 31.8%完成状態にて建造中止 BB-54 マサチューセッツ 1921年 4月 起工、会議時認定進捗率 39% 11.0%完成状態にて建造中止 レキシントン級巡洋戦艦 CC-1 レキシントン 1921年 1月 起工、会議時認定進捗率 62% 航空母艦に改装 CC-2 コンステレーション 1920年 8月 起工、会議時認定進捗率 59% 22.7%完成状態にて建造中止 CC-3 サラトガ 1920年 9月 起工、会議時認定進捗率 56% 航空母艦に改装 CC-4 レンジャー 1921年 1月 起工、会議時認定進捗率 46% 14.0%完成状態にて建造中止 CC-5 コンスティテューション 1920年 9月 起工、会議時認定進捗率 45% 13.4%完成状態にて建造中止 CC-6 ユナイテッド・ステーツ 1920年 9月 起工、会議時認定進捗率 34% 12.1%完成状態にて建造中止
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