ホットスポット保全イニシアチブ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/10 19:11 UTC 版)
「ホットスポット (生物多様性)」の記事における「ホットスポット保全イニシアチブ」の解説
生物多様性ホットスポットの内、未だ数%程度しか保全・保護に至っていない。ホットスポットを保全するために幾つかの国際団体が活動している。 クリティカル・エコシステム・パートナーシップ基金(Critical Ecosystem Partnership Fund: CEPF):地球環境ファシリティ(GEF)やマッカーサー基金、フランス開発庁(AFD)、財務省、コンサベーション・インターナショナル(英語版)、世界銀行による共同基金で、ホットスポット保全の主導的役割を担っている。生物多様性ホットスポットを保護するため活動しているNGOや他の私設団体への献金や技術的支援を行っており、アフリカやアジア、ラテンアメリカに拠点を置く1,000以上の地域市民団体を支援している。 コンサベーション・インターナショナル(Conservation International: CI):持続可能な社会の実現を目指す、国際NGO。自然の恵みを将来世代につなぐため、科学とパートナーシップ、現場での実践を柱に、31か国で1000名のスタッフが、1000以上のパートナーとともに協働している。 理事に、俳優ハリソン・フォード、ウォルマート会長ロブ・ウォルトン、キリバス共和国大統領アノテ・トン、『銃・病原菌・鉄』の著者・地理学者ジャレド・ダイアモンド博士他。。 世界自然保護基金(World Wildlife Fund: WWF):保全の優先順位が高いエコリージョンを定めたグローバル200エコリージョンと呼ばれる指標を提案した組織。グローバル200では生物の多様性、固有性、分類学的独自性、特異な生態学的・進化的現象や世界的稀少性に従って選別し、陸生生物については14段階、淡水生物については3段階、海洋生物については4段階に分け、保全の優先順位を定めている。全ての生物多様性ホットスポットは、最低でも一つのグローバル200エコリージョンを含んでいる。 バードライフ・インターナショナル(Birdlife International: BI):他地域では見つけられない鳥類が2種類以上いる地域を固有鳥類生息地域(Endemic Bird Areas: EBAs)に定めた。EBAsは全世界に218ヶ所ある。他にも世界中に11,000以上もの重要野鳥生息地(Important Bird Areas: IBA)を定めている。 プラントライフ・インターナショナル(Plantlife International: PI):重要植生地域(Important Plant Areas: IPA)を定めるための事業を遂行している。 絶滅ゼロ同盟(Alliance for Zero Extinction: AZE):絶滅の危機に瀕している種を守る活動をしている何百もの科学者団体や環境保護団体による組織。バードライフ・インターナショナルの重要野鳥生息地(IBA)も含んだ595ヶ所を重要地域として定めている。 ナショナル・ジオグラフィック協会(The National Geographic Society):ホットスポットの世界地図(A World Map)と各ホットスポットにおける絶滅危惧動物の概要が入った生物多様性ホットスポット用ArcViewシェイプファイルとメタデータを用意した。コンサベーション・インターナショナルにて利用可能である。 以上のイニシアチブは科学的基準と量的基準に基づいて記載している。
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