ピアノ協奏曲第3番の楽章数とは? わかりやすく解説

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ピアノ協奏曲第3番の楽章数

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/14 15:59 UTC 版)

アンダンテとフィナーレ (チャイコフスキー)」の記事における「ピアノ協奏曲第3番の楽章数」の解説

モデスト・チャイコフスキーは兄の死後、兄の友人でかつての門弟であったセルゲイ・タネーエフに、未完成のまま残され作品スケッチ仕上げるように頼んだ1894年11月タネーエフは、ピアノ協奏曲転用されるはずだった緩徐楽章終楽章調査に手を着けモデスト次のように書き送っている。 「ピョートル・イリィチのノートから、未来ピアノ曲の2楽章スケッチ書き写しました。まず私は浄書して、それからそれらのオーケストレーション取りかかってます。アンダンテ〉は惚れ惚れしますが、惜しむらくはピョートル・イリィチはこれを管弦楽のために残したではなくピアノ曲編曲していたのです。」 その後作業は、疑いなくかなりの時間要したタネーエフモデスト2人は、この楽曲どのように出版してよいのか頭を抱えていた。チャイコフスキー当初1892年発想戻って交響曲の2楽章とすべきか、それともピアノ管弦楽のための2楽章として完成させるべきかで悩んだのである明らかにタネーエフモデストは、初めのうちは、純粋に管弦楽曲とする方向究めようと決めていた。後者もう一人友人であるアレクサンドル・ジロティは、1895年4月モデストこのように書き送っているからである。 「大い悔やまれるのは、『アンダンテアレグロ』がピアノ曲として出版されないということです。」 ジロティの発言影響されたのか、それとも単にタネーエフモデスト自分たちで考え直したのかはともかくも結局タネーエフ協奏曲形式改作した1895年8月24日タネーエフモデストに、「ピョートル・イリィチのピアノ曲管弦楽化を終えました。私はモスクワ着き次第最後仕上げをしたら総譜あなたに手渡します」と報せている。だが、総譜改訂遅々として進まなかった。タネーエフは、1896年2月26日付け私信の中で、「それはもうじき調います」と約束しているからである。 この2楽章どのような順序どうやって出版すべきかも問題であった。すでにユルゲンソン社が、協奏曲開始楽章独立した楽曲として出版してしまっていたという事実のために、この話は厄介になったのであるモデストタネーエフは、結局アンダンテとフィナーレ』を、演奏会用序曲運命』『嵐』ならびに交響バラード地方長官』とまとめてベリャーエフ社に委託したミトロファン・ベリャーエフからタネーエフ宛て書簡の中で、『アンダンテとフィナーレ』をどのように出版すべきかという問題もう一度浮かび上がったベリャーエフは言う。 「この2楽章管弦楽曲として出版すべきだと仰言いますが、管見によると、そんなことは後でもできるのです。小生しましては、資料頂戴したい印刷工程中断させずに済むように。」 ベリャーエフ4月27日付け書簡においても問題提起している。 「関連する疑問点です。ユルゲンソンがとっくに第1楽章出版してしまっているのですから、弊社では、ピョートル・イリィチのピアノ協奏曲未発表2つ楽章どうやって出版するのがよろしいでしょうか? 協奏曲放棄された2楽章とは、とても呼べたものではないでしょう! でも、たとえば『2楽章の第4ピアノ協奏曲』や『2つ演奏会用小品』などと、独立した楽曲として出版してよろしいですか?それとも、未完成交響曲からの2つ楽章として、管弦楽曲形式なければ出版するのはまずいでしょうか?結局ベリャーエフ社は、1897年タネーエフ版の『アンダンテとフィナーレ』(すなわちピアノ管弦楽のための版)を出版した。『ピアノ協奏曲第3番』とは別個の作品だが、ゆかりのある作品として発表されたため、ユルゲンソン協奏曲作品75という番号付けたに対して、『アンダンテとフィナーレ』は作品79という番号付けられた。初演1897年2月8日サンクトペテルブルクにおいて、タネーエフソリストとして行われたタネーエフ1898年10月17日に、モスクワ開かれたミトロファン・ベリャーエフ主催の「ロシア交響楽演奏会」において、『アンダンテとフィナーレ』を再演した指揮ニコライ・リムスキー=コルサコフだった。タネーエフは、この演奏会では、ピアノ・パートをいくらか手直しした。 「私は、ピョートル・イリィチが書いたすべての音符残しておきましたが、ピアニストがもっと興味そそられるように手を入れました。私の見たところでは、そのほうがこの協奏曲うまくいきそうだからです。」

※この「ピアノ協奏曲第3番の楽章数」の解説は、「アンダンテとフィナーレ (チャイコフスキー)」の解説の一部です。
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