管見

デジタル大辞泉

かん‐けん〔クワン‐〕【管見】

読み方：かんけん

《細い管(くだ)を通して見る意》

１ 狭い見識。視野の狭い考え方。「—にとらわれる」

２ 自分の知識・見解・意見をへりくだっていう語。

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管見

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2022/06/18 10:17 UTC 版)

「山本覚馬」の記事における「管見」の解説

『管見』（かんけん）は、慶応4年（1868年）6月、覚馬が新政府に宛てて出した（御役所宛てとなっている）、政治、経済、教育等22項目にわたり将来の日本のあるべき姿を論じた建白書である。自分の見解（管見）と謙称している。 思想家・横井小楠が富国・強兵・士道（経済、国防、道徳）の確立を唱えた「国是三論」に酷似しているが、さらに発展させている。三権分立の「政体」に始まり、大院・小院の二院制の「議事院」、「学校」、「変制」、封建制から郡県制への移行や世襲制の廃止、税制改革まで唱えた「国体」、「建国術」、「製鉄法」、「貨幣」、「衣食」、女子教育を勧めた「女学」、遺産の平均分与の「平均法」、「醸造法」、「条約」、「軍艦国体」、「港制」、「救民」、「髪制」、寺の学校への開放を唱えた「変仏法」、「商律」、「時法」、太陽暦の採用を勧めた「暦法」、西洋医の登用を訴えた「官医」と内容は多岐にわたり、将来を見据え優れた先見性に富んでおり、明治新政府の政策の骨格とも繋がる。

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管見

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名詞

管 見（かんけん）

1. （竹の管を通してみるように）見識が狭いこと。
   • マルキシズムの立場から科学を論じ、科学者の任務に対していろいろな注文をつける人がある。その人たちとしては一応もっともな議論ではあろうが、ただの科学者から見るとごくごく狭い自分勝手な視角から見た管見的科学論としか思われない。（寺田寅彦 『藤棚の陰から』）
2. 自らの見解や考えを遜っていう場合の言葉。
   • 私は管見を述べる前に、既載の代表的研究の論旨を検討し、それを略記する。(中山太郎 『獅子舞雑考』)