ヒグマ襲撃事件とは? わかりやすく解説

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ヒグマ襲撃事件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/10 08:12 UTC 版)

星野道夫」の記事における「ヒグマ襲撃事件」の解説

以下の事件経緯TBS作成した遭難報告書」によるものである。 1996年7月25日TBS人気動物番組どうぶつ奇想天外!』の撮影の為、同地訪れた今回星野持ち込み企画で、「ヒグマサケ)」をテーマ撮影する予定で、星野の他にTBSスタッフ3名とロシア人ガイド2名が同行していた。小屋には取材班とガイドの5名が泊まり星野はそこから数m程離れた所にテント張り1人でそこに泊まることにした。その時小屋食糧ヒグマあさられていた形跡ガイド発見している。 7月27日別のアメリカ人写真家現地訪れ星野テント近くテント張ったが、その夜写真家金属音で目が覚めた。外に出ると小屋食糧庫にヒグマよじ登り飛び跳ねていた。ヒグマ体長2 m超・体重250 kgはある巨大なクマで、額に特徴的な赤い傷があった。アメリカ人写真家大声出して手を叩くとヒグマ跳ねるのを止め地面降りると、今度星野テント後方周りはじめた。その最中星野テントから顔を出したので、写真家は「あなたのテントから3 mヒグマがいる」と警告した星野は「どこ?」と返す。「すぐそこガイド呼ぼうか?」と写真家聞くと「うん呼んで」と答えたので、写真家小屋ドア叩いてヒグマ出たガイド告げた小屋から出てきたガイドは鍋を叩き鳴らしながら近づき7-8 mあたりでクマ除けスプレー(以下スプレーと略)をヒグマ向けて噴射したが、ヒグマには届かなかった。なお、同地自然保護区のため銃の所持使用禁止されている。その後スプレー掛けようガイド悪戦苦闘する上手くいかず、やがてヒグマテントから離れていった。 このためガイドたちは星野小屋で寝るよう説得したが、星野は「この時期サケが川を上って食べ物豊富だから、ヒグマ襲ってこない」として取り合わなかった。一方でアメリカ人写真家身の危険感じ近く観察タワー宿泊した8月1日環境保護団体グループ訪れ同地キャンプをしたが、靴をヒグマ持ち去られたり、写真家不在だった観察タワー泊まった1人は、一晩中タワーによじ登ろうとするヒグマ怯え眠れなかったという。 8月6日夜、再度星野テント近くヒグマ現れて、ガイドスプレー追い払ったガイドは再び強く小屋への移動勧めたが、星野はこの時も聞き入れなかったという。 8月8日深夜4時頃、星野悲鳴ヒグマうなり声暗闇キャンプ場響き渡った小屋から出てきたTBSスタッフは「テントベアーベアー!」とガイド叫んだガイド懐中電灯で照らすとヒグマ星野咥えてへ引きずっていく姿が見えたガイドたちは大声をあげシャベルガンガン叩いたが、ヒグマ一度頭をあげただけで、そのまま消えていった。テントはひしゃげていてポール支柱)は折れ星野寝袋切り裂かれていた。ガイド無線救助要請しヘリコプター到着した捜索隊上空からヒグマ捜索し発見する射殺した星野遺体森の中でヒグマ喰い荒らされた姿で発見された。 星野は「野生ヒグマ遡上するの多いこの季節に人を襲わない」との考えからテント泊まり続けた。その知識基本的に間違いではないが、今回星野襲ったのは地元テレビ局の社長によって餌付けされていたヒグマで、人間もたらす食糧の味を知っている個体であった。さらにこの年遡上が遅れ気味で、食糧不足していた。死の直前まで撮影され星野映像遺族意向もあり、「極東ロシアヒグマ王国写真家星野道夫氏をしのんで~」と題し後日放送された。 以上がTBS作成した遭難報告書」による事件経緯だが、星野死亡していることもあり、本当に星野小屋泊まることを拒否したのか、事件回避出来なかったのか等の真偽不明である。ガイドアメリカ人写真家証言報告書との間に矛盾もあったことから、星野友人らはTBSに対して公開質問状送ったが、TBS側は報告書一部間違い認めたものの、事故予測することはできなかったと回答している。また遺族意向もあり、追加報告書作成見送ったとしている。

※この「ヒグマ襲撃事件」の解説は、「星野道夫」の解説の一部です。
「ヒグマ襲撃事件」を含む「星野道夫」の記事については、「星野道夫」の概要を参照ください。

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