パフォーマンス・戦績
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 14:09 UTC 版)
「マザーシャシー」の記事における「パフォーマンス・戦績」の解説
2014年のシェイクダウンでは土屋武士・ナタウッドともに車体剛性の高さを賞賛していた。予選では極めて高いポテンシャルを見せており、デビューイヤーの2015年にはマザーシャシー全体で3度、2016年には4度、2017年にも3度ポールポジションを獲得している。また決勝では軽い車体でタイヤに優しいことを活かした無交換作戦で首位争いを展開することが多い。 フィーリングは、GT500とマザーシャシーをドライブした経験のある小林崇志によると、GT500のスペックを少し落とした程度でそれほど大きな差は感じないという。 しかし一方で土屋曰く熱や振動などの問題で「走れば走るほど壊れていく」というほどトラブルが頻発する。特に高周波の振動の問題が酷く、ステアリングを握ることも困難なほか、計器・バッテリー類などに至るまで様々なパーツが壊れてしまう。そのため決勝中にコース脇にマシンを止めたり、ピットガレージに入れてしまう場面がよく見られる。 またGT3勢よりエンジンパワーは低く設定されているため、コース上の追い抜きには向いていない。タイヤ無交換作戦を連発しているのは、やむを得ずそうしているという事情もある。 そのマザーシャシーをいち早く手懐けたつちやエンジニアリングのVivac 86 MCは、マザーシャシーとチームのデビュー年にタイで初PP・菅生で初優勝を挙げ、2年目の2016年には2勝を挙げて早くもダブルタイトルを獲得した。 2017年はVivac 86 MCがオートポリスで優勝した。また最後となる鈴鹿1000kmではマザーシャシー勢が1-2-3を占める活躍を見せ、決勝も有利に進めたが、相次ぐトラブルとクラッシュで3台とも姿を消した。この年はVivacの年間ランキング5位が最高成績となった。 2018年開幕戦ではUPGARAGE 86 MC86が、つちや以外のMCで初の優勝を挙げている。 しかしこうした華々しい戦果を挙げ続けた結果、FIA GT3車両を使う他チームからの風当たりが強くなっていき、BoPで不利な性能調整をされるようになった。本来ならGTAが第2世代マザーシャシーの検討を行うべきところであったが、話は一向に進展が無い様子である。 こうして勝てなくなったマザーシャシーは使用者が減少。2017年には6台のMCが参戦していたものの、2018年にはartoが、2019年にはUPGARAGEがGT3に移行すると、2020年には埼玉トヨペットがJAF-GT仕様のスープラへと移行、開発にも携わったはずの土屋率いるつちやエンジニアリングも同年にGT3に移行した。 2020年は新たに参戦したmuta Racing INGINGが元artoのADVICS muta MC86を使用したため3台のMCが参戦し、mutaが複数のポールポジションを獲得、Cars Tokai Dream28のロータスMCも第3戦で優勝を飾り一定の戦果を挙げている。 2021年は前年にMCで参戦していたINGINGのmutaとCars Tokai Dream28がジョイントした事で1台減り、MCは2台のみの参戦となった。mutaがMC86から移行したロータスMCは第4戦でFCYを利用し優勝を飾るものの、エンジンの供給状況が不透明な事から翌2022年よりJAF-GT仕様のGR86へと移行した。 2022年は前年のmutaの経緯から他のMC勢の動向が注目されていたが、ArnageがメルセデスAMG GT3からmutaが使用していた86 MCに移行し、TEAM MACHも86 MCで継続参戦したため前年同様に2台が参戦する。
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