ハービィ・ハディックスの偉大な敗北とは? わかりやすく解説

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ハービィ・ハディックスの偉大な敗北

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/03 23:35 UTC 版)

1959年のメジャーリーグベースボール」の記事における「ハービィ・ハディックスの偉大な敗北」の解説

この年ピッツバーグ・パイレーツ小柄な左腕投手がいた。ハービィ・ハディックスというその選手1946年カージナルストライアウト受けて入団しファームのウインストン・セーラム球団当時C級)から4年後にはAAA級のコロンバス球団上がっていた。ところが朝鮮戦争勃発兵役に就き1952年復員してその年にメジャーデビューして2勝2敗。そして翌1953年20勝9敗、1954年には1813敗の成績先発だったが当時カージナルス下位低迷していた。次の年に1216敗に落ちて、翌1956年就任したフランク・レインGMがすぐにトレードフィリーズ放出し、ハディックスはその後フィリーズからレッズへ、そしてこの年フランク・トーマス交換パイレーツ移ったパイレーツダニー・マートー監督小柄真面目なハディックスに目をかけて、ハディックスもチーム貢献して順調に4勝を稼ぎ5月26日ミルウォーキーのカウンティスタジアムでのブレーブス戦に先発したブレーブスには、エディ・マシューズハンク・アーロンジョー・アドコックトリオマウンドにはエース2年前のワールドシリーズで3勝を挙げたルー・バーデット登板した。この試合前に風邪をひき体調どん底のハディックスは完投は無理だ思っていた。捕手はスモーキー・バージェスで打順3番打ち4番はロッキー・ネルソン一塁手、翌1960年のワールドシリーズ第7戦でサヨナラホームランを打つビル・マゼロスキーは6番で、ロベルト・クレメンテ故障欠場しておりクレメンテ本格化するのはこの翌年からであった1回裏三者凡退ベンチ戻ってきた時に「あまりシャープ体調とは思えません。でもやれるだけ長く延ばしてましょう」とマートー監督報告した。それから打たして取る投法三者凡退繰り返し、7回から降ってきたが本人試合のめりこんでいたので気にせず7、8、9回と走者出さず試合進んだ相手のバーデットも好調安打打たれても点を取らせず、とうとう9回まで完全試合ながら延長戦入った。そして12回まで完全に抑えていたが13回裏に入って1番マンティラの3塁ゴロ一塁への送球逸れてセーフとなり3塁手のエラーとなった次のマシューズ送りバント走者を2塁に進めアーロン敬遠されて1死1・2塁からアドコックがサヨナラ3ランホームランを打って試合決した。ハディックスは12回まで完璧に抑えていただけ終わった後にはパイレーツ選手全員ただ茫然とするばかりであった同僚のビル・バードン中堅手は「ハービィ球史に無い偉業達成しようとしたのに俺たち彼に手をかしてやれなかった」と唇をかんだ。試合終わった直後にマートー監督マウンド駆け寄りハディックスと握手して勝利投手のように迎えたナショナルリーグのウォーレン・ジャイル会長は「君の歴史的な記録達成お祝い申し上げる。見事なピッチングだった」と電報送った。この日のハービィ・ハディックスの記録は「9回までの完全試合」と注釈付き完全試合認定されたが、1991年完全試合要件変更され今日では完全試合とはみなされていない。なお、これより36年後の1995年6月3日当時モントリオール・エクスポズ在籍していたペドロ・マルティネス投手が対サンディエゴ・パドレス戦で9回まで完全試合ながら10無死からビップ・ロバーツに初安打打たれ結局勝利投手になりながら完全試合逸している。 ハディックスはその後現役続け引退時に実働15年136113敗、奪三振1,575防御率3.63の実績残した

※この「ハービィ・ハディックスの偉大な敗北」の解説は、「1959年のメジャーリーグベースボール」の解説の一部です。
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