トップ・クォークとは? わかりやすく解説

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トップ‐クオーク【top quark】

読み方:とっぷくおーく

6種類あると予測されていたクオークのうちの、6番目のクオーク第3世代属す電荷⅔eのクオーク1994年アメリカフェルミ加速器研究所巨大加速器デバトロンによって初め観測された。→ボトムクオーク


トップクォーク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/21 15:16 UTC 版)

トップクォーク
トップクォークの関わる粒子衝突
組成 素粒子
粒子統計 フェルミ粒子
グループ クォーク
世代 第三世代
相互作用 強い相互作用
弱い相互作用
電磁相互作用
重力相互作用
反粒子 反トップクォーク(t)
理論化 小林誠益川敏英 (1973)
発見 CDFの共同実験 (1995)
記号 t
質量 172.0±2.2 GeV/c2[1]
平均寿命 5×10−25 s
崩壊粒子 ボトムクォーク (99.8%)
ストレンジクォーク (0.17%)
ダウンクォーク (0.007%)
電荷 +23 e
カラー 持つ
スピン 12
トップネス 1
弱アイソスピン LH: + 12, RH: 0
弱超電荷 LH: + 13, RH: + 43
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トップクォーク: top quark、記号:t)は、素粒子標準模型における第三世代のクォークである。

概要

トップクォークは、+2/3 の電荷を持ち、質量は170 GeV 前後と推定されている。他のクォークよりもはるかに大きく、原子とほぼ同じ質量である。また、ヒッグス粒子よりも重い。

1973年、小林誠益川敏英によって、K中間子CP対称性の破れを説明するために、第三世代の素粒子の存在が仮定された[2]。1977年、フェルミ国立加速器研究所E288実験によって、初めて第三世代に属するクォークであるボトムクォークが発見された。そこで、ボトムクォークと対になる同じ世代のクォークの存在が予測され、観測が期待された。そして、質量が非常に大きいため、存在が確実視されながらも観測できない状態が約20年が続いたのち、1994年に、トップクォークがフェルミ国立加速器研究所のCDF実験およびD0実験で発見された。この成果を受けて、小林誠と益川敏英は2008年にノーベル物理学賞を受賞した。

トップクォークは主に強い相互作用で他の粒子と相互作用するが、崩壊する場合は必ず弱い相互作用が関係し、ほぼ例外なく Wボソンボトムクォークに崩壊する。標準理論によればトップクォークの寿命は 1×10−25秒程度であり、強い相互作用が働く時間の 120 である。そのためトップクォークはハドロンを生成せずに崩壊することから、裸のクォークを観測するのに最も適している。

関連項目

脚注


トップクォーク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 14:54 UTC 版)

日本の発明・発見の一覧」の記事における「トップクォーク」の解説

トップクォークとボトムクォークは、物理学者小林誠益川敏英によって、CP対称性の破れ説明するために1973年にはじめて理論化された。

※この「トップクォーク」の解説は、「日本の発明・発見の一覧」の解説の一部です。
「トップクォーク」を含む「日本の発明・発見の一覧」の記事については、「日本の発明・発見の一覧」の概要を参照ください。

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