異種原子とは? わかりやすく解説

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異種原子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/21 23:17 UTC 版)

異種原子(いしゅげんし)あるいはエキゾチック原子(エキゾチックげんし、exotic atom)は、通常の原子を構成する電子陽子中性子以外の粒子を含んだ原子である。ここでの原子とは、電荷の力によって粒子が結合した状態を指す。主に原子核物理学の分野で使われる。

例えば、原子の中の電子は、μ粒子π のような1価の負電荷を持つ粒子で置き換えることができる。また、条件は厳しくなるが、陽子も、1価の正電荷を持つ粒子で置き換えることができる。

ただし、陽電子反陽子反中性子からなる反原子反物質を構成する原子)は、通常の原子の電荷対称な系にすぎず、異種原子とはしない。

異種原子の例

同種の粒子と反粒子の組み合わせ

ポジトロニウム
電子と陽電子 (e±) が準安定な配置となった系。水素原子の陽子を陽電子で置き換えた状態。
パイオニウム
正反のパイ中間子±) で構成される。
プロトニウム
陽子反陽子 (p±) が準安定な配置となった系。水素原子の電子を反陽子で置き換えた状態。
励起子
励起した半導体絶縁体の中での、電子と正孔との束縛状態。

異種粒子の組み合わせ

ミューオニウム
正の電荷を持つ反ミュー粒子+) と電子 (e) で構成される。
ミュオニック原子
電子 (e) の1つもしくは複数を、負の電荷を持つミュー粒子) で置き換えた。
中間子原子
電子 (e) の1つもしくは複数を、負の電荷を持つ中間子で置き換えた。
K中間子水素
中間子原子の1種。水素原子の電子 (e) をK中間子 (K) で置き換えた。
反陽子ヘリウム
ヘリウム原子核2+)、電子 (e)、反陽子 (p) からなる原子。ヘリウム原子に2つある電子のうち1つを反陽子で置き換えた。
ストレンジ物質
たくさんのストレンジクォークの塊の周囲を電子 (e) がとりまいている、超濃密な。まだ仮説に過ぎず、発見されていない。




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