モード同期
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/19 04:41 UTC 版)
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光学において、モード同期(モードどうき、英: Mode locking)とは、ピコ秒(10−12 s)からフェムト秒(10−15 s)程度の極短パルスレーザーを発生させる技術である。例えば屈折矯正手術などの分野でフェムト秒レーザーと呼ばれているレーザーはこの技術を利用している。この技術の基本は、レーザー共振器の縦モード同士の間に一定の位相関係を誘導することであり、これによりモード間の強め合う干渉を局所的に起こさせ、レーザーパルス列を生じさせる。このようなレーザーは「位相同期」されている、または「モード同期」されていると表現される。
レーザー共振器の共振モード


レーザー光は人類が得られる最も純粋な形の光かもしれないが、純粋に単一の周波数または波長の光のみを含むわけではなく、すべてのレーザーはある固有の帯域幅をもつ光、すなわちある周波数範囲にわたる光を発する。レーザーの動作帯域幅は、主にレーザーを発生させる利得媒質によって決まり、利得媒質の動作周波数範囲は利得帯域幅と呼ばれる。たとえば、一般的なヘリウムネオンレーザーの利得帯域幅はおよそ1.5 GHz(波長にすると633 nmを中心とした幅およそ0.002 nmの範囲)、Ti:サファイアレーザーの利得帯域幅はおよそ128 THz(800 nmを中心とした幅およそ300 nmの範囲)である。
レーザー発振周波数の決定要因として2つ目にはレーザー共振器が挙げられる。最も単純な共振器は利得媒質をはさみ互いに向き合った2つの平面鏡で構成される(ファブリ・ペロー共振器)。光は波であるため、共振器の鏡間で反射するうち、干渉により強め合いと弱め合いを起こし、共振器内に定在波を生じる。この定在波は、共振器固有の縦モードと呼ばれる離散的な周波数群からなる。縦モード周波数の光は、共振器内で自己増幅され発振するが、他の周波数をもつ光は、弱め合う干渉によって発振を抑制される。単純な平面鏡共振器の場合、許容されるモードは、鏡間距離Lが光の波長λの半分の整数倍という条件を満たす。すなわち、qをモード次数と呼ばれる整数として、L = qλ/2を満たす。
実用上、Lは通常λよりもはるかに大きいため、qの値は大きくなる(およそ105から106)。qの値そのものよりも、任意の2つの隣接するモードqとq + 1の間の周波数差が問題となる。これは、(長さLの真空線形共振器の場合)下式のΔνにより与えられる。
モード同期
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/14 08:14 UTC 版)
「パルスレーザー (光学)」の記事における「モード同期」の解説
詳細は「モード同期」を参照 モード同期レーザー(Mode-locked laser)では、数ピコ秒から、10フェムト秒以下の極度に短い幅のレーザーパルスを発振させることの出来る。これらのパルスはラウンドトリップにかかる時間で繰り返される。ラウンドトリップにかかる時間とは光パルスが光共振器を構成する二つの鏡の間をちょうど1周して元の位置に戻ってくるのにかかる時間である。フーリエ限界(もしくは、エネルギーと時間の間の不確定性原理としても知られている)によって、ここまで短い時間幅のパルスはかなり広い帯域を持つ事になる。したがって、モード同期レーザーに使われるレーザー媒質はそれらの広い帯域全ての光を増幅できるように、十分に広い波長帯域で利得を有する必要がある。モード同期に適するレーザー媒質の例としては、チタンをドープしたサファイアの人工結晶(チタンサファイアレーザー)が挙げられる。この媒質は、非常に広い波長帯域での利得を持ち、数フェムト秒程度の非常に短い幅のパルスを生成することが可能となる。 このようなモード同期レーザーは幅広い分野に有用である。例えば、パルス幅が極度に短い事を生かして、非常に短い時間スケールの物理現象(フェムト秒物理や、フェムト秒化学や、超高速科学)を研究するのに使うことが出来る。また、ピークパワーが非常に高いため、非線形な光学現象(例えば、第二次高調波発生、光パラメトリック下方変換、光パラメトリック発振など)を最大化する事ができるため、この用途にも有効である。また、アブレーション用途にも有用である事が知られている。[要出典]
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