準安定原子とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 化学 > 分子化学 > 原子 > 準安定原子の意味・解説 

準安定原子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/19 05:18 UTC 版)

準安定原子(Meta-stable atom、メタステーブル原子)とは励起状態原子のうちでも特に長寿命のもの。

基底状態の原子に外部から光などのエネルギーが与えられると、安定軌道の電子が高い軌道へと遷移を起こし一時的に高いエネルギー状態となることがある。これが励起である。 通常の原子では、こういった不安定な高エネルギー状態(励起状態)の原子はマイクロ秒、あるいはそれ以下の寿命で、光などのエネルギーを放射して基底状態へと戻る。希ガスのいくつかの原子では励起状態を比較的長時間保つことがある。現在、準安定原子に関連した様々な研究が進められている。

ヘリウム原子の場合、23S状態(1sと2sに電子が入り、三重項状態となっているもの: オルソヘリウム)は極端に寿命が長く(103~104秒のオーダー)、単に準安定ヘリウム原子といった場合、これを指すことが多い。コンピュータ・シミュレーションでは励起状態のヘリウム2個が結合して分子を作る事も予想されている。シミュレーションでは常温から500 ℃までの領域で安定したヘリウム分子の固体が出来るとされる[要出典]。このような高エネルギーを内抱する原子や分子は、これ以上の高温では励起状態を維持できずにエネルギーを放射して基底状態へ戻ろうとするため、大きなエネルギーを放つと考えられている。理論値では、重量で比較すると最強の爆薬の300から500倍のエネルギーを蓄え放出することになる。

出典

関連項目






準安定原子と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「準安定原子」の関連用語

準安定原子のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



準安定原子のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの準安定原子 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS