ジョルジョーネとティツィアーノとは? わかりやすく解説

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ジョルジョーネとティツィアーノ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/04 15:46 UTC 版)

ルネサンス期のイタリア絵画」の記事における「ジョルジョーネとティツィアーノ」の解説

ルネサンス期芸術家中でも、もっとも独創的で謎に満ちた画家一人ジョルジョーネ1477年/1478年頃 - 1510年)の作品には、師と目されるジョヴァンニ・ベリーニ影響見られる代表作のひとつ『テンペスタ』には、子供に乳を与え半裸女性着衣男性古典様式円柱遠雷などが描かれており、何を意図して描かれた作品なのかははっきりとしていないイタリア人研究家サルヴァトーレ・セッティスはその著書絵画発明 - ジョルジョーネ「嵐」解読』で、エデンの園アダムとイヴ再現したものではないかとしているが、研究者によって異説が多い。ジョルジョーネ真作であると見なされている『三人の哲学者』(1507年頃、美術史美術館ウィーン))には、生を受けたばかりのキリストを捜しに向かうマギ描かれていると考えられているが、ジョルジョーネ真作であるかどうか含めて定説はなっていない。間違いなくジョルジョーネ作品後世多大な影響及ぼしたのは、単独裸婦像を描いた眠れるヴィーナス』(1510年アルテ・マイスター絵画館ドレスデン))である。『眠れるヴィーナス』は、ルネサンス源流となった古代美術裸婦像とは無関係にティツィアーノヴェロネーゼルネサンス期イタリア人画家のみならずバロック期スペイン人画家ベラスケスオランダ人画家レンブラント新古典主義フランス人画家ドミニク・アングルさらには19世紀印象派フランス人画家マネにいたるまで、数世紀わたってヨーロッパ画家たち影響与え続けたジョルジョーネ33歳という若さ夭折し未完の状態で残っていた『眠れるヴィーナス』はジョルジョーネ助手だったティツィアーノ加筆し完成させた。ティツィアーノ加筆した部分背景風景と空で、ボッティチェッリ作品見られるような、星明かり囲まれ女神表現しており、ティツィアーノ自身も『眠れるヴィーナス』に触発された『ウルビーノのヴィーナス』を描いている。しかしながらティツィアーノ評価されていたのは神話ではなく肖像画分野においてであり、長寿保ったこともあって多く作品残している。その生涯制作した絵画点数様式変革ともに、ジョルジョーネラファエロ以上に成果上げた画家である。ティツィアーノ肖像画によって、ピエトロ・アレティーノローマ教皇パウルス3世など、当時歴史上の人物風貌が現在にまで多数伝わっている。ティツィアーノ描いた作品の中でおそらくもっとも力強い肖像画は、ヴェネツィア元首ドージェアンドレア・グリッティ肖像画である。画面からあふれ出るような威厳満ちた姿の肖像画で、大きな飾りボタンがついたローブを力強い手で握りしめた姿勢描かれており、グリッティが持つ権力や内なる感情まで表現されている。ティツィアーノ肖像画だけではなく宗教画にも高く評価されており、遺作となったのは乱暴でぼんやりとした筆致描かれている『ピエタ』である。

※この「ジョルジョーネとティツィアーノ」の解説は、「ルネサンス期のイタリア絵画」の解説の一部です。
「ジョルジョーネとティツィアーノ」を含む「ルネサンス期のイタリア絵画」の記事については、「ルネサンス期のイタリア絵画」の概要を参照ください。

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