ジェミニ
1974年11月のベレット・ジェミニがこのクルマのスタート。ジェミニとは2つのものが結び付くコミュニケーションの星座「双子座」のことで、いすゞとGMのパートナーシップを表す。いすずがGM傘下に入った結果、オペルとの共同開発車として誕生した。4ドアセダンとファーストバッククーペをそろえ、エンジンは直4・SOHCの1.6L ・100psで、ミッションは4速MTだけ。75年12月に3速ATを、76年5月には5速MTを追加した。77年6月、1.8Lエンジン車を設定、角型ランプ採用。1.6L車のマイナーチェンジも行った。
79年6月の変更では、それまで逆スラントだったフロント部をスラントにリデザイン。11月、1.8L・DOHCエンジン搭載のスポーツモデルZZを、同時に1.8L自然吸気ディーゼルエンジン搭載車を発売した。セダンとクーペに設定があった。
81年10月、マイナーチェンジ。ヘッドランプをフロント部と面一化した。82年10月、エレクトロ・ディーゼルエンジンを発売。マイコンを用いてコントロールするもので、1.8L自然吸気、最高出力は66psだった。11月には最高出力73psのターボ仕様を追加した。
85年5月、フルモデルチェンジで2世代目となった。ボディタイプは4ドアセダンと2ドアハッチバックで、FFジェミニの名のとおり、初めてFF化した。この時点でエンジンはガソリンの直4・SOHC・1.5L・86psだけとなった。11月、1.5Lディーゼルエンジンの、自然吸気とターボモデルを発売した。
86年4月、NAVI-5をガソリン1.5Lエンジン車に新設定。これは5速MTを電子制御によりAT化するもので、マニュアル操作もできた。6月、イルムシャー発売。エンジンは1.5Lのインタークーラー付きターボで、120psにパワーアップしていた。セダンとハッチバックそれぞれに5速MTと3速ATモデルがあった。イルムシャーはドイツのチューニングメーカーで、そこにセッティングを依頼したことから付いたネーミングだった。
88年3月、ZZという1.6L・DOHO・16バルブエンジンを積むスポーティモデル追加。このカテゴリーにはもう1台、イルムシャー仕様があったが、ZZはイギリスのロータス社がチューニングした足まわりに特徴があるモデルで、レカロ製シートやモモ製ステアリングホイールを装備。セダン上級車の追加もあった。
90年3月、フルモデルチェンジで3代目に入った。プロポーションは旧型と似ていたが丸くなった。スタイルはGMが担当して、それを受け継いだといわれる。ガソリンエンジンは1.5L・SOHC・12バルブ・100ps、1.6L・DOHC・16バルブは140psにアップし、インタークーラー付きターボは180psのハイパワーを誇った。ディーゼルも1.7Lのインタークーラー付きターボで88ps。このとき発売したボディタイプはセダンだけだった。駆動方式はFFのほか4WDもあった。
90年9月、PAネロの3ドアクーペ・ジェミニバージョンを追加した。先発のネロとはヘッドランプの形状が異なっていた。
91年3月、3ドアハッチバック車を設定。ベースとなったのは2ドアクーペで、ガラスハッチ的なテールゲートを付けたモデルだった。エンジンは1.5L・SOHC・100psと1.6L・DOHCの140ps、同インタークーラー付きターボの180ps(イルムシャーR専用)の3機種。イルムシャーRだけはフルタイム4WD仕様だった。10月、セダンのディーゼルターボ車にもフルタイム4WD機構を加えた。
93年8月、4代目となった。ただし、クルマはホンダ製(OEM供給)ドマーニに変わった。エンジンもホンダ製の1.6L・130/120psで、駆動方式はFFと4WDがあった。
94年5月、4WDは、デュアルポンプ式に変わり、1.6L ・C/Cグレードに設定モデルを加えた。95年1月、低燃費型の1.5L・VTEC-Eエンジンを載せたC/Cグレードを設けた。10月、ベースモデルとは違う専用のフロントグリル、エンブレムを付け、ボディカラーと内装を独自のものにした。
97年2月、ドマーニのフルモデルチェンジ(97年1月)により、いすゞ 版も新型に切り替わった。ジェミニとしては、5代目にあたる。エクステリアは、一部独自のデザインになった。 99年1月、C/Cに搭載の1.5LエンジンをLEV化したが、供給元のホンダがドマーニの生産を中止(99年8月頃)したため、いすゞ への供給は終わった。ジェミニという名前も消えた。
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