オクラワハ川
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/04 15:17 UTC 版)
オクラワハ川は北に流れ、セントジョンズ川の最大の支流として合流する。歴史的にも重要な支流である。オクラワハ川の流域は、オレンジ郡、レイク郡、マリオン郡、アラチュア郡に広がり、総面積は2,769平方マイル (7,170 km2) ある。オカラ、ゲインズビルの両市や、オーランド都市圏の北郊がその流域に含まれる。オクラワハ川には水源が2つある。1つは湖の繋がりであり、そのうち最大のものがレイク郡のアポプカ湖であり、ポーク郡のヘインズシティに近いグリーン沼はパラトラカハ川から排水される。1日5,400万ガロン(20万 km3)を噴出するフロリダ州でも最大級の泉から流れるシルバー川は、全長96マイル (154 km) あるオクラワハ川の中ほどで合流する。 南北戦争でアメリカ連合国陸軍の大尉だったジョン・ウィリアム・ピアソンが、自分の民兵隊にこの川から名前を採ってオクラワハ・レンジャーズと名付けた。ピアソンは戦前に健康リゾートのオレンジ・スプリングスを経営して成功していた。戦後、近くのシルバー・スプリングス(シルバー川の水源)に注意が向けられたためにピアソンのリゾートの人気が落ち、20世紀への変わり目にオクラワハ川が世に広められた。ジョージア州生まれの詩人シドニー・ラニアは、1876年に出版した旅のガイド本で「世界でも最も甘い水路」と呼んでいる。小説家マージョリー・キナン・ローリングスはオレンジレイクにあったその自家からオクラワハ川を通ってセントジョンズ川に行った。この地域は釣り場として人気が高かったが、1940年代に水質の悪化が起こり、それ以後川とその水源のさならる質低下が続いた。特にアポプカ湖は1980年にDDE(ディクロロエチレン)の投棄が原因で化学物資の汚染があった後はフロリダで最も汚染された湖になった。近くの農家から柑橘園の農薬と汚染水の流出が起きて塩素系水の華が発生した。 中央フロリダに生息するオオクチバス、ブラック・クラッピー、ブルーギルは全国から来る釣り人が狙う魚である。セントジョンズ川には183種の魚類がおり、そのうち55種は本流で見られる。ミナミモザイクダーターはオクラワハ川でのみ見られる。ある種は海洋に棲むものであり産卵のために上流に遡るか、塩分の多い春の生息域を見い出したかである。例えばタイセイヨウエイは上流のワシントン湖に棲んでいる。大洋型ワーム、巻貝、シロユビノコギリガザミは、潮汐の影響が稀な最上流で見られる。対照的にアメリカウナギはセントジョンズ川とオクラワハ川に生息し、大西洋の中央にあるサルガッソ海で産卵する。大洋で1年間過ごした後、その多くがセントジョンズ川に戻ってきて生息し、月の満ち欠けに促されて海洋に戻り産卵して死ぬ。
※この「オクラワハ川」の解説は、「セントジョンズ川」の解説の一部です。
「オクラワハ川」を含む「セントジョンズ川」の記事については、「セントジョンズ川」の概要を参照ください。
- オクラワハ川のページへのリンク