NPS
「NPS」とは、顧客ロイヤリティを測る指標を意味する英語表現である。
「NPS」とは・「NPS」の意味
「NPS」とは、顧客ロイヤリティを測る指標を意味する英語表現である。一般的には、商品やサービスを提供・販売している企業、もしくはブランドなどが導入している。「NPS」は「Net Promoter Score」の略で、顧客ロイヤリティを測定するツール・ネットプロモーターシステムの開発者であるフレッド・ライクヘルドが提唱した言葉だ。「NPS」とは、顧客満足度評価と似た言葉であるが、意味合いが若干異なる。顧客満足度評価とは、その言葉通りに顧客の満足度を評価する数値のことだ。一方、「NPS」は顧客が企業・ブランドに対して持っている信頼・愛着度を示す数値である。ちなみに、ロイヤリティとは、誠実・忠誠・忠義という意味がある「Loyalty」が語源だ。
「NPS」の計算方法は、推奨者の割合-批判者の割合である。まず、顧客に対して10点満点で、自社のサービスを友人・同僚に薦める可能性はどの程度あるかという評価を依頼する。そして、10~9点は推奨者、8~7点は中立者、6~0点は批判者と3つに区分する。最後に、推奨者の割合から批判者の割合をマイナスした数値が「NPS」の指標となる。
一般的に、顧客満足度が高かったとしても、リピート率に比例するとは限らない。しかし、顧客ロイヤリティが高いと、リピート購入される確率が高くなる。そのため、「NPS」の数値が高い企業は成長率が高いと評価され、顧客に対するサービスを評価する際に重要視している企業が多いのだ。欧米では1/3に当たる公開会社で「NPS」を活用し、世界における導入企業は1,000社以上である。
しかし、日本では欧米諸国と比較して「NPS」が低く出る、もしくはマイナスに出るという傾向がある。それは、日本人が何かの評価をするときに、中間部分で評価するという性質があるためだ。「NPS」の調査を行うと8~7点の中立者が多く出てしまう日本企業では、導入に関して疑問を抱く企業も多く、時には意味ないと指摘されることもある。
また、「NPS」による評価は具体的でないという点もデメリットとして挙げられる。「NPS」は推奨者と批判者の割合だけで評価するので、批判者の具体的な理由を特定できない。そのため、より具体的な意見を反映するためには、アンケートや市場調査を並行して行う必要があるのだ。一方、「NPS」は顧客の将来的な行動を明確に数値化できるので、マーケティングに役立つだけではなく予算を立てやすくなるというメリットもある。
各業界におけるNPSベンチマークを調査し、業界ごとにランキングして公開しているマーケティングサービス企業もある。ちなみに、「NPS」における最も良いスコアは100点で、最も低いスコアは-100だ。
「NPS」はIT用語として使われる言葉でもある。具体的には、ネットワークを使ってアクセスする際に、ユーザーの正常性を確認する機能のことを「NPS」という。
「NPS」の熟語・言い回し
「NPS」の熟語・言い回しには、tNPS、teNPS、tNPS分析、tNPS数値が挙げられる。tNPSとは
tNPSとは、購買体験・サービス利用経験に基づいた推奨意向を数値化した指標である。「Transactional Net Promoter Score」の頭文字から付けられた略称で、企業の課題発見に活用するケースが多い。
teNPSとは
teNPSとは、ナノテルルの略称である。テルルとは元素の一つであり、元素番号は52番だ。ナノテルルとは、テルルがナノ化(超微細化)した元素で、英語表記すると「telluriumnanoparticles」である。
tNPS分析とは
tNPS分析とは、企業の購買体験に基づいた推奨意向を算出し、企業の課題改善につなげる分析を行うことだ。その他には、マーケティングや予算編成にもtNPS分析を活用できる。
tNPS数値とは
tNPS数値とは、tNPSの指標を算出し数値化したデータである。tNPS数値の見方は、数値の高さで判断すると良い。tNPS数値は100~-100まであり、数値が高いほど評価も高まる。
エヌ‐ピー‐エス【NPS】
読み方:えぬぴーえす
エヌ‐ピー‐エス【NPS】
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