アーロン・グリーンスパンとハウスシステム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 00:18 UTC 版)
「Facebookへの批判」の記事における「アーロン・グリーンスパンとハウスシステム」の解説
ハーバード大学 学生起業家協議会(現在は解散)の会長で、シンク・コンピュータ社 の CEOである アーロン・グリーンスパンはハーバードの学部生のころ、ハウスシステム というウェブサイトを2003年8月1日に立ち上げた。学生生活をハーバード公式ポータル my.harvardよりも利用者フレンドリーになるよう設計されたハウスシステムはさまざまな機能があり、デジタル招待状を持ったイベントカレンダー、写真アルバム、利用者がアップロード可能な「ポスター」、教師評価システム「クリティカルマス」、オンラインの物々交換「スチューデント・エクスチェンジ」、2003年9月19日時点での「ユニバーサル・フェイス・ブック」 当時「ジ・フェイスブック」 と呼ばれていたものが含まれていた。グリーンスパンは9月にザッカーバーグのプロフィールをジ・ハーバード・クリムゾン誌 で読んだ後、同級生のマーク・ザッカーバーグと電子メールを交換しはじめた。二人は2004年1月に会ったが、そのとき、ザッカーバーグだけでなく将来のFacebook社 共同創設者ダスティン・モスコウィツ、エジュアルド・サバリン、クリス・ヒューズはすでにハウスシステムの会員であった。(コネクトユー・チームのキャメロン・ウィンクルボスとビクター・ガオもハウスシステム会員だった) ザッカーバーグとグリーンスパンはそれぞれのプロジェクトは別々に取り組むこととしたが、「ジ・フェイスブック」に関するハウスシステムの技術面について、また、ザッカーバーグの最新プロジェクト(詳細は明らかにしなかったが)についても、頻繁に話をした。 2004年の春学期の間ずっと、グリーンスパンとザッカーバーグは CS91r (応用数学 91rとも呼ばれる)、10名の計算機科学のセミナーで音声認識技術を持つ PHP プログラミング言語に参加した。 2004年1月11日、グリーンスパンと会った後、ハウスシステムで「ユニバーサル・フェイス・ブック」を使いながら、ザッカーバーグは「<thefacebook.com」というドメイン名を一人で取得した。 2004年2月4日、thefacebook.comが立ち上がって、グリーンスパンは自分の成果物がそのサイトにあることを認識した。その後、ザッカーバーグが自分の成果物の機能をひとつずつ複製したと分かった。(そのことをザッカーバーグは否定している) グリーンスパンがハウスシステムに作りこんだ機能、例えば、デジタルイベントポスター、電子招待状、組織ページ、写真アルバム、マーケットプレイス、は最終的に thefacebook.comに同じ名前で現れていった。ザッカーバーグはこれらの機能の事を知っており、ある時点で、「君のフェイスネット ってやつはイケてるよ」とまで言った。 ソーシャルネットワーキング機能は、2004年3月にハウスシステムに追加され、名前「フェイスネット」はユニバーサルFacebookに変わった。グリーンスパンの主張について、ザッカーバーグはニューヨーク・タイムズ誌で「どう反応すればよいかわからない広報係を通して言っている」とコメントした。 2008年、グリーンスパンは著書「ハーバード学生時代とFacebook創世の時代」、彼の立場から見たFacebookの誕生と、そこに至るまでの出来事(ハーバード大学管理者代理としての激しい行動も含む)を書いた。 彼は、グーグル社のアドワーズを使った本の宣伝は禁止されていた。Facebookを本の副題に入っており、「Facebook」はFacebook社の登録商標だからである。 その商標は2006年の2年前には存在していたが、ひとつには、コネクトユー訴訟におけるfacebook.comドメイン名の争いへの防衛措置のためであった。 グリーンスパンの会社は「Facebook」登録商標のキャンセルを請願し、その中には、Facebook社による米国特許商標庁への先使用と詐欺行為の主張も含まれた。 グリーンスパンは自ら法廷で主張し、特許商標庁の商標裁判上訴委員会は彼の訴えは適切だと認めた。Facebook Inc.は、2009年5月下旬にグリーンスパンとの正式な和解に合意したとプレスリリースを発表したが、条件は明らかにされなかった。 グリーンスパンはベン・メズリッチの著書 の中で「アーロン・グロスマン」と何度も間違った名前で呼ばれている。 グリーンスパンはメズリッチの性格を歪曲して書くという噂を聞いて本への協力を拒否した。メズリッチは「オーソリタス」 を情報源としてあげたにも関わらず、グリーンスパンは映画ソーシャルネットワークの最終的な脚本には含まれなかった。 グリーンスパンはハフィントン・ポストでFacebookへの批判記事を数多く書いている。
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