アルモニカのための音楽作品とは? わかりやすく解説

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アルモニカのための音楽作品

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 17:36 UTC 版)

アルモニカ」の記事における「アルモニカのための音楽作品」の解説

アルモニカのために書かれ正確な最初音楽作品は、ハッセによるカンタータであった。それはオーストリア皇女マリア・アマリア結婚式初演された作品であり、その音色評判瞬く間広まった当時アルモニカ第一人者は、オーストリア盲目女性演奏家マリアンヌ・キルヒゲスナー(Marianne Kirchgessnerであったモーツァルトは彼女と親しくしており、彼女のために『アダージョとロンド ハ長調 KV.617』の美し五重奏曲や『アダージョ ハ長調 KV.617a』の独奏曲作曲した最近までこの曲は、パイプ・オルガンピアノ代用されレパートリーとして演奏されてきた。 ヤン・ヴァーツラフ・トマーシェクは『幻想曲』を彼女に献呈するつもりで作曲進行していたが、彼女は1809年亡くなってしまい、彼はその傑作を彼女の墓前捧げることとなってしまった。 ドニゼッティの『ランメルモールのルチア』においてもアルモニカ使用されたが、初演時にアルモニカ奏者との交渉成立せず、彼はやむなくその指定を線で消しフルート代用し初演することとなった。その箇所では、ルチアが“Un'armonia celeste, di', non ascolti?"(「天上響きがお聴こえになられなくって?」)と訊くNAXOSCD(#外部リンク参照)では、この楽句が本来の指定則りフルート代用ではなくアルモニカによって演奏され貴重な録音となっている。 サン=サーンスの『動物の謝肉祭でも、このアルモニカ使用されている。第7曲水族館」と、第14曲「終曲」においてであるが、この作品でも、本来のアルモニカ使用した演奏を耳にできる機会ほとんどない等しい。チェレスタグラス・ハープパイプ・オルガンなどで代用した録音なども存在するが、最近ではアルモニカによる録音入手することができる。しかし、アルモニカ奏者尾西氏によると、動物の謝肉祭での「アルモニカ」とは、当時フランスにおけるグロッケンシュピール呼称意図していたことが、スコアにおける楽器扱いから明白だとの見解である。 チャイコフスキーの『くるみ割り人形』の一曲金平糖の精の踊り」は、当時ミュステルが発明したばかりのチェレスタ用いた世界初作品として非常に有名であるが、実は草稿段階ではアルモニカ想定して書かれていたという説もある。しかしこれは学会によって否定されている。 このように多くアルモニカ作品アルモニカ指定され楽句が、パイプ・オルガンチェレスタフルートなどで代用されたり、時にはそのパート無視して省略したり、ピアノ演奏できる新しレパートリーとして楽しむという不本意な形で演奏されてきた。最近では、グラス・ハープによるアンサンブル代用したものや、本来のアルモニカ使用した録音が、少しずつではあるものの出回り始めるようになってきた。

※この「アルモニカのための音楽作品」の解説は、「アルモニカ」の解説の一部です。
「アルモニカのための音楽作品」を含む「アルモニカ」の記事については、「アルモニカ」の概要を参照ください。

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