ほどこす

デジタル大辞泉

ほどこ・す【施す】

読み方：ほどこす

［動サ五（四）］

１ 恵まれない人に物質的な援助を与える。あわれみの気持ちで、人が困っている状態を助けるような行為をする。恵み与える。「難民に食糧を—・す」「医療を—・す」「恩恵を—・す」

２ 飾りや補いのために何かを付け加える。「細工を—・す」「花木に油かすを—・す」「撥水加工を—・したスーツ」

３ 効果・影響を期待して、事を行う。「策を—・す」

４ 事態を改善するようなことを行う。「—・すすべもない」

５ （「面目をほどこす」の形で）あることを立派になしとげて高い評価を保つ。「仕事を成功させて面目を—・す」

６ 広く行きわたらせる。

「いよいよ頼朝、権を—・して」〈増鏡・新島守〉

７ 種などを蒔(ま)く。

「八十木種(やそこだね)に、皆能く—・し生(う)うとのたまふ」〈神代紀・上〉

[可能] ほどこせる

Wiktionary日本語版（日本語カテゴリ）

ほどこす

出典:『Wiktionary』 (2021/10/24 15:17 UTC 版)

語源

古典日本語「ほどこす」

発音

• (東京) ほどこす [hòdókósú] (平板型 – [0])
• (東京) ほどこ​す [hòdókóꜜsù] (中高型 – [3])
• IPA^(?): [ho̞do̞ko̞sɨᵝ]
• (京阪) ほどこす (平板型)

動詞

ほどこす【施す】

1. 効果が現れるように物事を行う。
   • ところで淡窓先生が、これら四千人の門下生に、どういう教育を施したかというに、今日のような技能的な教課を教えることは、もちろん出来なかった。（中谷宇吉郎『西日本新聞』「淡窓先生の教育」1955年）
2. 金銭・物品などを恵み与える。
3. 加工・装飾を加える。
4. 肥料・種などを蒔く。

活用

発音

四拍動詞一類^(?)

• 連体形

  (平安時代)ふぉどこす

  (南北朝時代)ふぉどこす

  (室町時代)ふぉどこす

  (江戸時代)ほどこす

動詞

ほどこす【施す】

1. 広（ひろ）く行（ゆ）き渡（わた）らせる。
2. 恵（めぐ）み与（あた）える。
3. （色などを）加（くわ）える。
4. 行（おこな）う。

活用

ほどこ-す 動詞活用表（日本語の活用）

サ行四段活用
語幹	未然形	連用形	終止形	連体形	已然形	命令形
ほどこ	さ	し	す	す	せ	せ

諸言語への影響

• 現代日本語: ほどこす

漢字辞典

嚫

嚫	画数：19 音読み：シン 訓読み：ほどこす ピンイン：chen4

徝

徝	画数：11 音読み：チ、 チョク、 チキ 訓読み：ほどこす、 のぼる ピンイン：zhi4

憄

憄	画数：14 音読み：チ 訓読み：ほどこす ピンイン：zhi4

施

施	画数：9 学習年：中学校で習う漢字 音読み：シ、 イ、 セ 訓読み：ほどこす、 しく ピンイン：shi1 ハングル：시、 이 対応する英語：alms, apply bandages, administer firstaid

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「ほどこす」の例文・使い方・用例・文例

• 印金という,織物などに文様をほどこす手法
• 玉を磨って細工をほどこすこと
• 細工をほどこすようにさせる
• 肥料をほどこすこと
• 金属に細工をほどこす工芸
• やっかいな事柄にほどこす手段がなく,やむをえず諦める
• 植物の成長のために必要な栄養分として土地にほどこす物質
• 装飾のためにほどこす図形や色の組み合わせ