つつもたせとは? わかりやすく解説

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美人局

読み方:つつもたせ

「美人局」とは、男女手を組んで行う恐喝のことを意味する表現である。

「美人局」とは・「美人局」の詳しい解説

「美人局」は、男女グループとなり、主に男性ターゲットにして行う恐喝である。まずはグループの女がターゲット男性近づき誘惑をする。その後男性と女が性的な行為及んでから、グループの男が現れターゲット男性恐喝するというものである。大抵の場合は、男が、自らの恋人あるいは妻に手を出したという内容で、恐喝を行う。そして、基本的には、ターゲット脅して金品要求するものを美人局と呼ぶ。

美人局の具体的な手口は、グループによって異なる。実際に性的な行為に及ぶ前に、男が乱入して恐喝する場合もあれば、その場ターゲット男性手出しをせず、写真撮影をするなどして証拠残し後日恐喝する場合もある。グループターゲット見つける方法としては、街頭などでのナンパ挙げられるが、現代では、SNSマッチングアプリでの出会いが、美人局のきっかけになることも珍しくはない。

美人局は原則として犯罪行為である。脅して金銭要求することは、恐喝罪に当たる。また、会社家族知らせるという内容脅した場合は、脅迫罪となる。その他に強盗罪強要罪になるパターンもある。そのため、美人局の被害遭った場合は、即座に警察通報することが望ましい。実際に警察刑事事件として対応し、美人局のグループ逮捕された例はいくつもある。

ただ、美人局の中には被害者犯罪行為手を染めることになるパターンもある。美人局の女役として、未成年が関わっているパターンだ。万が一未成年性的な行為及んだ場合その後グループの男から恐喝されたとしても、ターゲットとなった男性は、自らも未成年淫行という犯罪をしているため、警察届け出にくくなるそのこと理解した上で、美人局のグループが、あえて未成年者メンバー加えることも少なくない

美人局という言葉は、「武林旧事」という書物にある記述が元となっている。中国宋の時代について、様々なことが書かれている書物だ。武林旧事にある美人局は、娼婦少年に近づいたところで男が現れ娼婦が自らの妾だと偽り少年から金品騙し取るというものである。その美人局と内容似ていることから、日本でも男女手を組んだ恐喝を美人局と呼ぶようになった

美人局に近い意味を持つ言葉としては、「ハニートラップ」が挙げられるどちらも女性が、ターゲットとなる男性誘惑し性的な行為などを行う点は共通である。ただ、ハニートラップは、美人局のように、金銭要求することが目的とは限らない国家企業重役誘惑して機密情報得たり陰かコントロールしたりすることが目的場合も多い。また、美人局は男女手を組むのが基本であるが、ハニートラップ女性1人で行うことも珍しくない。したがって状況に応じてそれぞれ使い分けることが望ましい。

「美人局」の発音・読み方

「美人局」の読み方は、「つつもたせ」である。これは、「筒持たせ」の読み元になっている。「筒」は、博打使用するサイコロを振るための容器を指す。その容器イカサマ用に改造し身内持たせて他の参加者騙したことから、「筒持たせ」は「詐欺」という意味で使用されるようになった。そして、同じく詐欺である「美人局」の読みとして、「筒持たせ」の読み当てられた形だ。

「美人局」の使い方・例文

「美人局」は、犯罪行為そのものを指す言葉である。例文だと、「先日大規模な美人局グループ摘発されたそうだ」「彼は来週SNS出会った女性デートをすると意気込んでいるが、美人局ではないだろうか」「そのマッチングアプリは、美人局の温床となっていることで有名である」「私が最初に妻と出会った時は、美人局ではないか疑ったものだ」のような使い方をする。

つつ‐もたせ【美局】

読み方:つつもたせ

夫婦または内縁男女共謀して、女が他の男と密通し、それを言いがかりとしてその男から金銭などをゆすり取ること。なれあい間男

[補説] もと博徒(ばくと)の語「筒持たせ」からきたものという。「美人局」の字は、中国の「武林旧事」游手にあるのを当てたもの。


つつもたせ

作者多岐川恭

収載図書ご破算
出版社光文社
刊行年月1993.5
シリーズ名光文社時代小説文庫


美人局

読み方:つつもたせ

  1. 夫婦共謀ノ上其妻ヲシテ他ノ男子ト互ニ慇懃ヲ通ゼシメ、其醜行現場ヲ取押ヘテ、名ヲ告訴ニ藉リ、名誉ヲ害センコト以テ姦夫タル相手方脅迫シテ財物騙取スルノ所為ヲ云フ。〔第三類 犯罪行為
  2. 馴合の上姦通せしめて金銭強奪すること。
  3. 夫を有つ女がその夫と共謀して他の男と通じ其を言ひ掛りとして金銭ゆすり取ること。
  4. 夫婦協謀の上財産地位ある男に、妻の貞操提供して金銭巻き上げたり自己の昇進をはかることをいふ。〔情事語〕
  5. 夫となれ合つて他の男をたぶらかし金をゆすり取る事(美人局と書く)。
  6. 夫婦馴合の上姦通せしめて金銭強奪すること。
  7. 夫婦共謀の上財産地位ある男に、妻の貞操提供して金銭巻き上げたり自己の昇進をはかることをいふ。
  8. 〔隠〕合意の上で、財産地位ある男に妻の貞操提供して金品捲き上げることをいふ。
  9. 夫婦共謀財産地位ある男に妻を提供して金銭まき上げたり権利得たりすることをいふ。
  10. 夫婦諜し合せて妻に或醜行を為さしむること。
  11. 夫婦同意にて妻をして他の男と姦通せしめ、夫はそれを材料姦夫たる男に金品強要するのである或は妻をして他の男に縁ぜしめその男金品窃取して逃亡することを云ふ。
  12. 夫婦合意の上で、財産地位のある者に妻の貞操を呈供させるやうに装ひ、夫の方が現場現れ脅喝し、金品強要する。つつは筒、或は膣に由来するか。
  13. 夫と馴合いて他の男をたぶらかして金をゆすり取ること。
  14. 夫婦間共謀の上その妻をして他の男と醜行せしめ、現場をとり圧え、名を告訴に籍り脅迫して財物騙取する所為三島
  15. 有夫の女が夫と共謀して他の財産地位ある男通じ、夫はそれを口実にして脅迫しその男から金品捲き上げること。
  16. 夫婦共謀して妻が他の男と醜行し、その現場を夫が発見し告訴するおどかし財物騙取すること。〔一般犯罪
  17. 男女共謀で他の男から情事藉口して金銭捲き上げる恐喝詐欺犯罪手段 美人局(つつもたせ)と書くが「つつ」は男性生殖器由来するもの。〔俗〕
  18. 夫婦共謀して妻が他の男を誘惑し色仕掛け同衾し、その現場に夫が乗り込んで、これをたねに男をおどかし財物をとること。

分類 俗/一般情事語、東京犯罪犯罪

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