「韜光養晦」に対する中国国内での受け止め方とは? わかりやすく解説

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「韜光養晦」に対する中国国内での受け止め方

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/09 23:59 UTC 版)

韜光養晦」の記事における「「韜光養晦」に対する中国国内での受け止め方」の解説

韜光養晦」の言葉鄧小平実際に使ったか否か使ったとしたらいつどこで使ったと言う議論はともかく、鄧のこのような外交姿勢が「韜光養晦政策として中国国内認識されるようになったのは、1990年代半ば以降のことである。そして、本「「韜光養晦」というフレーズは、現在中国国内で激し議論巻き起こしている。中国国際舞台で「具体的にどう目立たないようにしながら何をどうすべきなのか」を、中国国内研究者政府関係者悩み続けてきた。中国人民大学北京)の金燦栄教授は「戦略レベルでは誰もが、『韜光養晦』の考えこのまま従うべきだと納得しているのだが、戦術レベルではいろいろな意見がある。中国後手回りすぎだという人もいるし、中国はもっと先手を打つべきだと言う人もいる」という。だが中国には、鄧のこの格言時代遅れで、中国新し国際的立場そぐわない批判する研究者もいる。中国はそろそろ堂々と振る舞い、もっと自己主張し、自国利益を守るべきだとする主張、すなわち、「更有作為」(もっといろいろやる)との主張である。逆に中国国際社会厄介事巻き込まれないようにするため、「無所作為」(何もしない)のがいいという学者少数ながら存在する中国積極的な外交主張する一人である清華大学の閻学通(イェンシュエトン)教授は、「中国目立たないようにし続けるのではなく偉大な責任ある大国としてもっと積極的な外交をすべきだ。『目立たないようにする』政策は、1990年代初め国際環境中国国際的地位からすれば適切だった。しかし中国国際的地位は現在根本的な変化遂げた。『目立たないようにする』政策は、中国に害をもたらす」とすら主張する。しかし、大多数議論中国発展段階限定的な力を思えば、「韜光養晦、有所作為」は中国外交にとって適切な指針だと同意している。2010年蘭州開かれた中国国際関係学会の年次総会では、中国本土から集まった参加者が「韜光養晦パラダイム今でも効果的かどうか激しく議論した結果今でも中国外交指針としてふさわしいとの結論下した。この大前提となる合意をもとに、参加者たちはそのほかに9つ主要政策提言打ち出したアメリカ対立する国際システム全般に挑戦する外交政策イデオロギー決めるな 「反欧米陣営」のリーダーになるな たとえ自分たちが正しくても、大多数の国と対立する妥協譲歩学び相互利益駆け引き覚えるように 国家統一に関する中国核心的利益について妥協するな 何かを必要としている国際社会の場には公共財提供するように 重要な国際イベント活用して中国国際的イメージ変えよう さらに、2015年になって中国対外政策は『韜光養晦』から『奮発有為勇んで事をなす)』への大転換をした」とする見方あらわれた清華大学副教授の趙可金は、朝日新聞インタビューにおいて、「中国対外政策は、北京五輪リーマン・ショックのあった2008年を境に大転換した」との認識示した。これに続けて南沙諸島での『争い棚上げし、共同開発する』という立場変わらないが、フィリピンベトナム一方的な開発対応する余裕出てきたことで、言うべきは言い、やるべきことはやるとの立場替わった周辺国からあなどられない大国としての外交転換をした」と述べている。

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